プロローグ ページ1
私は、私が好きな漫画『文豪ストレイドッグス』の最新巻を買い、とても良い気分で家への帰路を辿っていた。
今は夏で、外へ出るのも面倒臭い時期だが、仕方無い。
推しの為だ。
私は、この蒸し風呂の様な外を、推しの事を考えてやり過ごすしかないのだ。
頑張れ、私。
家に帰れば、涼しい部屋と冷たい飲み物が待っている。
そして最新巻を読むんだ!
だから耐えろ、耐えるんだ!
体中の至る汗腺から、汗が噴き出すのを「じっ」と我慢する。
「_____でさぁ!」
「マジウケる!」
「この店良くない?」
「新しいCD出たらしいぜ。」
「マジで?見に行こー!」
人のざわめきが、酷く腹立たしくなる。
夏特有の、暑いとイライラするアレ。
その時_______
「避けて!」
「危ない!」
え、待って。
何が・・・・・
『キキーーーーッ』
貴「は_______」
多くの観衆の悲鳴。
周りの人の呻き声。
気付いた時には、私は地面に伏して、真夏の空を見上げていた。
貴「(いった・・・・・いし、寒い・・・)」
“死”の感触。
それはとても、曖昧だった。
貴「(推しに・・・・・・会いたかった)」
そして此の世への後悔も、所詮最初は、それ位しか思い浮かばないものだ。
_______________
貴「・・・・・」
目を閉じているのに、差し込んでくる光と可笑しな感覚に、私は思わず目を開けた。
神「お。起きた。」
目の前には、白い髪、白い肌、白い服______そして計り知れない程の、顔面偏差値のイケメンが居た。
あ、成る程。
私は思った。
貴「神様だ。」
と。
神「あ、うん。あのね、君、死んだワケ。」
若干の困惑を混ぜた声色は、ちゃんと私の耳に届く。
声までイケメンか。
貴「此処迄のイケメンはキツイ。」
結論。
神はイケメン。
神「・・・・あのさ?君、転生とかしてみたい?」
貴「テンプレだ!(滅茶苦茶したいです!)」
神「心の声と混合してない?」
これは即決。
テンプレ通りならば、もしかしたら推しに会えるかもしれん!
そんなの、願ったり叶ったりだ。
神「聞いてないね?ま、適当な世界に連れて行くから・・・・」
貴「一つだけ、要望が・・・」
神「何?」
貴「推しを一番近くで眺められる人になりたい。」
神「あ、はい。」
目の前の人間を見たら、神は今迄に無い程冷静になった。
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琉亜 - はいっとうといは?てぇてぇ (2023年2月24日 4時) (レス) @page7 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
泉桃花クラスタ(プロフ) - 初コメ失礼します!推しがガレちゃん…同志ですね!応援してます!更新頑張ってください! (2019年11月7日 21時) (レス) id: 1a879c682f (このIDを非表示/違反報告)
ベル - 樋口、逝って参りますww面白いので応援してます (2019年9月21日 23時) (レス) id: e8f1f4b21c (このIDを非表示/違反報告)
四面楚歌(プロフ) - ☆天香☆さん» 全裸待機ですと!?w分かりました。私も芥川さんのシーンを全裸で書きます。(変態) (2019年8月19日 11時) (レス) id: 0dcecdf2b2 (このIDを非表示/違反報告)
四面楚歌(プロフ) - 桜咲月菜、実はluz君を最推してる()さん» 有難う御座います!どうか、そのまま好きでいて下さい!w (2019年8月19日 11時) (レス) id: 0dcecdf2b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:四面楚歌 | 作成日時:2019年8月4日 18時