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隊長が「新人を迎えに行ってくる!」と飛び出したのが約十分前
新人待機室は普段会議室だから所まで遠くはないはず…と、なると隊長が何かやらかしたとしか思えない雰囲気に皆ハラハラし始める
「ねぇねぇオリオン。次の任務はいつ?」
「…ロムは新人に興味無いのか」
「え〜?…俺はオリオンにしか興味無いの、知ってるでしょ?」
肩に顎を乗せてフフンと笑うのはオリオンの相棒であるロム・アルドフ
ここに来る前はとある組織で暗殺者として仕事をしていたが信頼していた仲間からの裏切り、捨てられた所をオリオンが拾い、ここに配属された
故に彼は周りを信じない
信じているのは自分を拾ったオリオンだけ
ひとつため息をついてから、クラッカーを眺める
軍人が新人でこんなにも浮かれていいものか
そんな考えが頭をよぎるものの周りも楽しそうに話し込んでいるので今日くらいは…と気を緩めた
ドォオォォンッッ!!!!
勢いよくドアを破壊して転がり込んだのは先程笑顔で飛び出して行った隊長
もはやドアのないただの出入口に目を向ければ涙目で慌てる新人
大方盛大にコケたのがオチだろう。
「も〜!!誰さ〜扉の前にバナナの皮捨てたの〜!!ゴミの放棄は良くないよ!」
「誰も捨ててない、あと新人が困ってるぞ」
「おっとっと!ごめんね〜
はい、じゃぁ自己紹介お願いね!」
ボロボロの隊長に、背中を叩かれて元々伸びていた背筋がまた伸びる
顔は緊張のせいか青白くなっていた
「フッッ!!フォルスター・アルバトスで、です!!
ふちゅつか者ですがよ、宜しくお願いします!!」
見事な九十度のお辞儀に周りは感心する
オリオンは不束者、をふちゅつかものと噛んだ所にしか関心が行かず、軽く笑っていた
周りから見れば無表情なのではあるが
「ふふ…そんなに緊張しなくてもいいよ!ここにいるみんなは(僕以外には)優しいからね!
それで君がここに慣れるまでの間はオリオンくんに任せようかな゛ぁあぁぁあぁ!!!!」
「俺からオリオンを奪うの?!?!最低!!!!喰ってやる!!」
「たッッ助けてェェッッ!!!!」
「ロム、待てしなさい。君もやればいいさ、私一人ではできる気もしない」
「ほんとぉ〜?」
「オリオンくんだけに対して態度がデレデレだよぉ!」
うわーん!と泣き真似をする隊長に一蹴り入れる
新人のアルバトスにこんな場を見せるのは多少心苦しい事もあるがまぁ、仕方ないとまたひとつため息をついた
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作者名:慎 | 作成日時:2019年1月3日 4時