【あんスタ】甘美なキミがとろけてしまう前に【逆先夏目】 (ページ7)

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５話ページ7

夢主サイド

「海、綺麗だね」

「うん、そうだね」

涼しい風が吹いて、目の前に広がる海の水面が柔らかに揺れる

この海で、私と彼は出会った

出会い方は所謂ナンパだった

実は夏目くんに付き合ったって言ったとき、彼に出会って１日も経っていなかったんだ

あの公園に行く前に彼に出会って、優しさに溺れてしまって付き合うことになってしまっていた

その後、私の転校先の学校に彼がいて、運命すら感じてしまった

「あのね……」

「 ……うん、」

「 ……私、本当は＿」

「分かるよ」

……
話しかけた言葉を遮られてそんなことを言われた
思わずポカンとした私の顔を見て彼はくすりと優しく笑った

「好きな人、いるんでしょ？」

「 ……隠しても、無駄だよね」

「愛の力って凄いから、何でも分かっちゃうんだ。……それで、どうする？」

私は彼の優しさに漬け込んだ

私の幼なじみ……夏目くんはアイドルになったらしい、その前にはもうかわいい彼女でもできているのかと思って高い壁を感じてしまった

だから、自分を愛してくれている人の優しさに……

私、最低だな

「 Aちゃんが好きな人の方に行くなら背中を押すよ、勇気がないなら俺が支えてあげる」

「 ……私こんな自分が許せないんだ、ごめん、でもやっぱり」

「もう少しだけ貴方の暖かさを感じさせて」

彼の肩に頭を乗せた