3話 ページ5
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「 彼氏?? 」
「 好きな訳じゃないんだ、でもその人凄く良い人で、ちょっとだけで良いから同じ時間を過ごしたいって、どう、ときめいちゃうでしょ?」
「 ……まぁAが言うならそうじゃないノ 」
心の中で安堵する
つまりまだ完全にAがその彼氏に傾いていないと言うわけだ
それなら、自分にもチャンスがあるということだ
「 同級生? 」
「 うん 」
「 部活ハ? 」
「 サッカー部のキャプテン 」
「 出会いハ? 」
「 それはプライバシーなので教えませーん 」
「 じゃあ最後に1つだケ」
「 その人のこと、どれくらい好キ?」
「 うーん……五分五分かな 」
五分五分……
うーんと唸るAを見ている限り、どうやらうかうかしていられないらしい
「 そんなことより夏目くん、ちょっと前から言おうとしてたけど休日の真っ昼間から何してるの? 」
「 ア…… 」
「 もしかして夏目くんも私と良く遊んだここに懐かしさ感じて来ちゃったとか? 」
……
図星を突かれて頬が熱くなる
余裕をこいたAの笑みが嫌にもどかしい
「 そうだけド…何ならずっと前からここに来てタ 」
「 へぇ、そうなんだ意外。夏目くんってすぐ人との思い出忘れてそうだから 」
「 相も変わらず失礼な態度と口だネ? 」
「 あ、これからその、彼氏の人と出掛ける約束してるんだ、えーっと、はい。」
ごそごそと鞄をあさってペンとメモを取り出すとそこに何かを書いて僕に差し出す
メールアドレスだ
受けとると「じゃ、ばいばい」 なんて言って公園の外まで駆けて手を振る
好きじゃない、なんて言いつつ ちゃっかりデートには行くなんて 昔から優しい奴、
いつか絶対、僕の物にしてあげるから
それまでソイツには振り向いちゃいけないよ、A
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*SSU* - 続き楽しみっ!(^々^)ゝ !/ \ (2020年4月20日 23時) (レス) id: b6be28c7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさぎ | 作成日時:2017年11月16日 19時