約束と鍛練＿1 ページ9
．
世の中って世知辛い。
お父さんを見送ってから何故か動ける体に気づき首を傾げると、どうやら側にいたシャルナークさんが頭の針を取ってくれたらしい。とてもありがたかったが「いいよいいよ」と言いつつ失敗したから針少し残ってるけどと呟いたのは聞き逃していません。どうも、A=リーアです。
お父さんが出ていってから話はトントン拍子に進み、私の世話係はシャルナークさんに任命されたようだった。どうやらジャンケンで負けたらしく、「はは!!また仕事が増えたよ!!」と狂気的に笑っていた。申し訳ない気持ちで心が埋まったが、どうやら気を持ち直したようで、詳しい説明をしてくれた。
「ほんっとうに仕方ないんだけど部屋余ってないからオレと同じ部屋ね。二階の右奥、突き当たり。水も電気もそういう関係のやつ一つも繋がってないから」
まあこんなにオンボロの家だしね。それよりも同じ部屋………私、七歳だ………仕方ない、のか???いやいや無理だろ私君より年上だぞ??女ぞ??と、心の中で訴えたが、シャルナークさんは素知らぬ顔だ。
「二階にある左奥から二番目と三番目は行かないことを進めるね。フェイの部屋とフェイの拷問部屋だから」
「絶対行きません」
「そうしてくれると助かる」
変にトラウマになっても困るし、と付け足された言葉に辛辣ｩ、とダメージを喰らった。そっか、そうだね、取引道具だもんね……しゃーないわ……。
「ていうか基本的にどの部屋も入んない方がいいよ、死にたくなければだけど」
「はぃ……」
「じゃ、ついてきて」
淡白に素早く最低限の説明を終えたシャルナークさんは大広間の道へ進んでいく。やはり歩幅が違うので私は早歩き。シャルナークさんはそれに気づいてはいるが遅める気はなさそうだ。優しくない。
少し進むと左手に上への階段があり、ぎしぎしと音を立てぱらぱらと破片が落ちてくるそれを遠慮なしにシャルナークさんが渡るため、不安で仕方ない。モチロン私はゆっくり登った。
階段を登り終わりシャルナークさんに続いて右に曲がった。その際扉が開き閉じ籠った筈のマチさんと目がバッチリ。何故か彼女が目線を動かさなかったので動かせなかったが、シャルナークさんの後を追うため目線を逸らしたら腕を掴まれた。
「しゃ、!?」
「アンタに用がある」
「な、なんでひょ、しょうか」
「来い!!」
あまりの眼光の鋭さに口がどもり、緊張したが無事に(?)部屋に連れ込まれただった＿＿。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 359人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
操菜 荘椏(プロフ) - まなさん» イエッサー!!コメント貰えてひゃっほーってなったんでこれからは週一更新目指しまする…。応援ありがとうございます!! (2019年8月19日 22時) (
レス) id: 973a3c6c76 (このIDを非表示/違反報告)
まな - 更新ありがとうございます…！！凄いです！もうなんかもうこのシャルナークの溢れでる社畜感（？）とかマチの圧倒的姉御感とかすごいでてます！更新嬉しかったです♪( ´▽｀)無理はいけないので荘椏さんのペースで更新頑張って下さい！ (2019年8月19日 22時) (レス) id: 5e4d5a9486 (このIDを非表示/違反報告)
操菜 荘椏(プロフ) - まなさん» ありがとうございます……!!そして惰眠を貪り申し訳ありませんでした( ﾉ;_ _)ﾉ。なるはやで更新いたします………しばし、しばしお待ちを………… (2019年8月14日 1時) (レス) id: 973a3c6c76 (このIDを非表示/違反報告)
まな - すっごく面白いです！主人公のノリとか、テンションとかめっちゃ面白くて笑ってちゃいます！話のテンポも良くて、違和感なくスイスイ読めます！更新ありがとうございました！次回の更新も楽しみにしています！無理しない程度に頑張って下さい！ (2019年8月14日 0時) (レス) id: 5e4d5a9486 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：操菜 荘椏 | 作成日時：2019年1月14日 22時
