【H×H】幻影旅団の団長の獲物

約束と鍛練＿0 ページ8

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じょうけん？条件？何それ？何で会話終わらないのこの空気キッツいわ。もう無理。

「一つ、コイツ(・・・)の面倒を見る代わりに対価を支払うこと。
二つ、三年預かる代わり、念を譲渡すること。
この二つで良い」

そ の 二 つ が 重 要 な ん だ よ!

何を欲しがってるんだよ全く。父さんは確かチェスとかジャポンのショウギとか出来たし頭良いから対抗策か断るとかするよね？そうだよね？

「……………………うーん、困ったなぁ」

合法ショタな父さんは可愛い声で頭を傾げる。上目遣いでクロロさんを見上げた。わわわ、強者だ。あざといぞ。しかしクロロさんは反応することなく(反応されても困るのだが)父さんに指摘された故に直した真っ黒な底の無い瞳で父さんを真っ直ぐ見据えていた。

「、はぁぁあ。敵に塩送っちゃったか。分かった。いいよ。条件を飲む」

ピカリ、小さく父さんの手首が光った。しかしその光は青になり消えていく。これでOKなのかな？でも父さんがクロロさんと話していた時は違ったような…。

「交渉成立、だな」

「言っとくけどAちゃんは殺しちゃダメだよ!?そういう約束(・・・・・・)だから殺したら君達道連れだからね!?」

「分かっている」

父さんは本当に!?とぎゃーぎゃー騒いでいる。心なしか少し空気が緩んだようなそうでもないような。

父さんはふぅ、とため息をついた。雰囲気が変わるのが肌で分かった。

「じゃあ、これで帰るよ。三年キッカリでここに来るから、その日はAちゃんとえーと、黒いの居ろよ？」

じゃ、と軽く手を降った父さんは私の目の前に来た。私よりも少しだけ大きい手が私の手を包んだ。父さんは当然私より高いので顔を上げる。

「………父、さん。どうしたの？」

父さんは悲しげに目を細めながら口元だけ微笑んでいた。その言葉に何故か心が痛くなって声が掠れた。父さんは「何でもないよ」と一言。でもそうだとは感じなかった。

頭を少し皮の厚い手で撫でられる。そのまま父さんの手は私の額の髪をかき分けて、額にキスをした。それが何だか、不吉の予感のようで。離れていく手を掴んだ。

「？どうしたの？」

「えっと」

「「……………」」

二人の間に沈黙が流れた。他の人なんて目に入らなかった。何だか変な気分になって、下唇を噛んだ後、父さんに軽く抱きついた。勿論前世の父さんを忘れた訳ではないが、彼もまた父さんなのだ。

「………ばいばい」

父さんも、軽く抱き返した。

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