人質と念＿3 ページ5
．
「Aお嬢様。御無事で何よりです」
「え？あ、ええ？」
突如出てきたメイドの中の一人、ミランが話しかけてきたが最早そんなことは頭にすら入っていない。
ちょちょちょ、父さんどういうことよ？
「いやー、やっぱりまだ青いね。若い若い。ま、今回負けたからって気にすることはないよ」
父さんは読めない笑みをたたえたまま、クロロさんに話しかけた。
他の旅団員の人達はぎろりとそれぞれについたメイドや執事を睨んでいるが、クロロさんは苦虫を踏み潰したような顔をしてため息をはいた。
「分かった。降参しよう。望みは？」
念能力をしまい、両手を挙げて降参の意を示しているが、その目はギラギラと光っていて全くそう思っていないのが分かる。
それを見た父さんは笑いながら
「そういうところ」
と指摘した。
それにクロロさんは以後気をつけよう、と返し、一瞬で普通の目に戻した。すんげぇ早業。
「僕の望みはさっき言った通り。娘をここで見て欲しいんだよね」
「理由は」
すかさず聞いたクロロさんに父さんの横にいる執事が口を開いたが、父さんが手で制した。
「もうすぐさ、あるんだよ」
「何が」
また間髪いれず聞いたクロロさんに目を細めて妖しく笑いかけた父さんは言った。
「戦争が」
せんそう。
その言葉を飲み込むのに数秒かかった。少なくとも近年では聞かないし、流石にこの世界でもないと思っていたのも理由の一つだが、何より。
自分はそんなに危ない世界にいない。と感じていたからだ。
暗殺一家に産まれて、それなりに戦えて、イルミの婚約者で、美人で可愛くて、大丈夫だと、どこかでそう思っていたから。
固唾を飲んだ私を無視して会話は進む。
「誰と誰の」
「鋭いね。僕達一家と、下級暗殺一家の人達。最近ちょっと調子に乗りすぎているから」
ふうん、と然程興味なさそうに相槌を打ったクロロさんは「何故自分たちなのか」と聞いた。
その通りだ。ゾルディック家の人達もいるし、何なら一人でも大丈夫だ。多分。
「ゾルディックのこと？あんな憎たらしい奴等に可愛いAちゃんを預けられるかっての。
そもそも僕は婚約には反対だったんだ。聞いてないのにモミジが勝手に……はぁ」
気落ちしたような父さんは顔を上げた。
「Aを一人には出来ないよ。だってまー、そんなに強くないのも一つの理由だけど＿＿」
あれ、さりげなく貶されてない？酷くない？
「決意が足りない、とでも言うかな」
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操菜 荘椏(プロフ) - まなさん» イエッサー!!コメント貰えてひゃっほーってなったんでこれからは週一更新目指しまする…。応援ありがとうございます!! (2019年8月19日 22時) (
レス) id: 973a3c6c76 (このIDを非表示/違反報告)
まな - 更新ありがとうございます…！！凄いです！もうなんかもうこのシャルナークの溢れでる社畜感（？）とかマチの圧倒的姉御感とかすごいでてます！更新嬉しかったです♪( ´▽｀)無理はいけないので荘椏さんのペースで更新頑張って下さい！ (2019年8月19日 22時) (レス) id: 5e4d5a9486 (このIDを非表示/違反報告)
操菜 荘椏(プロフ) - まなさん» ありがとうございます……!!そして惰眠を貪り申し訳ありませんでした( ﾉ;_ _)ﾉ。なるはやで更新いたします………しばし、しばしお待ちを………… (2019年8月14日 1時) (レス) id: 973a3c6c76 (このIDを非表示/違反報告)
まな - すっごく面白いです！主人公のノリとか、テンションとかめっちゃ面白くて笑ってちゃいます！話のテンポも良くて、違和感なくスイスイ読めます！更新ありがとうございました！次回の更新も楽しみにしています！無理しない程度に頑張って下さい！ (2019年8月14日 0時) (レス) id: 5e4d5a9486 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：操菜 荘椏 | 作成日時：2019年1月14日 22時
