【w。r。w。r。d】こちら、名折れ捜査サーカス団員。 (ページ23)

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再開は計画外で。ページ23

「他のみんなもどう思ってるかは別だけど、みんなはつっこんでみんなと仲良くやって、笑うのが仕事。裏切られたらそれはもう私達の仕事なんだからその時は一緒にやろう。大体仕事なんてそもそも一人でやるものじゃないんだから。」

何か一つを分担してるでしょ、結局。
話し終えてAが息をつくと、生徒会室のドアが開いた。チーノが帰ってきたらしく、泣いているゾムに困惑してAに必死に視線で訴える。

「...えへ」

「えへちゃうやろ。お前なに人泣かしとんねん...」

「ご、ごめんって...トントンが言いたいだけ言えって言ったから...」

「お前は人に良いと言われたら何でもやんのか」

「やった方がいいなと思ったので」

「...」

頭を抱えるチーノにAは笑みを漏らす。瞬間、Aは背中に重い力が加わるのがわかった。驚いて声を上げ、後ろを見るとグルッペンがAの首に腕を回して抱きついていて、Aはまたひとつため息をつく。どうやらこの幼馴染み“も”構って欲しいらしい。

「...久しぶりだね、グルッペン」

「いやあ、生徒会長だなんて呼ぶから距離取られたと思ったぞ」

「仕事中だから仕方ない仕方なーい来週1週間はここに居るけど、どうする？食べに行く？」

「おっ、いいな。今週の土日は？」

「うーん、土曜は資料の作成があるから無理かもしれないけど日曜なら」

「...というか俺Aの連絡先もらってないんだが」

「あれ？」

あげてないっけ？
ぽかんとするAをグルッペンは早くしろとでも言うように急かした。Aの方も慌てて携帯を取り出し、緑色のトークアプリを開いて慣れた手つきでグルッペンのを追加する。追加するとグルッペンは直ぐに携帯をしまってしまい、Aを抱きしめる力を強くした。

「ちょ、携帯片付けさせてよ動けない」

「あと30秒だけな」

「...なんでそんな微妙な」

「トン氏に睨まれてる」

「うちの幼馴染み子供だよなあ」

「その口塞ぐぞ」

「ごめんなさい」

楽しそうなグルッペンとAを横目に、チーノは微笑んだ。