【w。r。w。r。d】こちら、名折れ捜査サーカス団員。 (ページ18)

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嫌悪。ページ18

「...なんの用や。」

ゾムがAをぎろりと睨む。その視線に怯むことなく、Aは持ってきた資料をその場でひらひらとさせた。何の紙だったのか。それに気づいた者から小さく声を漏らす。いち早く気づいたレナは顔を真っ青をしていた。

「...なん、でそれを」

「落し物です。これ、どなたの資料でしょうか」

かえでから預かった資料を“落し物”と偽り、Aは平然とした顔で聞いた。Aに近づいて資料を奪い取ると、これ、レナちゃんの資料ちゃう？とオスマンの声が下を向いているレナの肩を震わせた。計画通りにことが進んでいる。Aはそう確信すると、口を開いた。が、それはロボロの声によって遮られた。

「しかもこれ、一般生徒の情報しか載ってへんやん。1番重要な資料...お前、名前なんて言うん」

「白瀬Aです。」

「ふぅん。なぁ、アンタがこの資料抜き取ったんちゃうん？俺達生徒会は資料は厳重保管。生徒会役員以外に見られへんように気をつけとるはずや。」

「いや、そんなこと言われても...落ちていたものだったので、」

「シラを切る気か？いくら大先生でもこんなガバしたことないで。」

ロボロの睨みつけるような視線と、冷たい声色にAは心の中で疑い深さに笑ってしまう。その笑みが堪えきれなかったのか、くすりと笑みをもらして口角をあげると生徒会役員全員の視線が向く中躊躇なく言った。

「シラを切っても無駄なら言うしかないですね。その資料は落ちてなんかいません。受け取りました。」

ざわりと生徒会室が騒音に包まれた。