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「じゃあ帰るか」
「ごめん、待たせたよね」
「気にすんな。」
Aは申し訳なさそうにしながらグルッペンの横を歩く。時刻は11時前。今日はいつも以上にAの後輩が仕事をせず、仕事の量が増えてしまった。鬱に聞いたところによると後輩はトントンやシャオロン、コネシマ達に話しかけていたらしい。部署も違うのによくやるものだ。
「...寒いなぁ、もう12月だね」
「ん。」
手をさするを見たグルッペンはぶっきらぼうにAの手をとる。グルッペンが今まで握ってきた幼馴染みの手はいつの間にか大きくなっていた。それでもグルッペンにはかなわない。まだ少し幼い手を正直に幼いと言ってみれば彼女は怒り出す。それでも可愛らしいと思ってしまうグルッペンは重症だろう。
「昨日も大先生に手握られたんだけど男の人って手暖かいよね」
「...まぁな。」
「23時かあ。私なにか作ろっか？グルッペン自炊しないでしょ」
うるせえ。そう言ってAの頭を軽く叩きながらも最終的には作れてくれと頼んでくるものだからAはどうも幼馴染みをいじるのをやめられない。グルッペンは繋がれた手をじっと見つめる。白く、自分より小さい手を強く握りしめた。あの時、いじめられた時から守ろうと誓った彼女をもう傷付ける訳にはいかない。自分の隣に居てくれれば、と思うが、それはただ自分の淡い恋心の言い訳としてあるだけ。グルッペンは重い口を開いた。
「...A、はトン氏のこと好きなんか」
「え？」
「...最近楽しそうに話してるしな。あいつとよく出掛けてるし。」
「もし、トントンさんのことすきだって言ったらどうする？」
もう察してはいた。それでも、本人の口から聞くのはどうしても辛く、グルッペンは込み上げる何かを抑えながら恥ずかしそうに少し顔を赤く染めて質問するAの頭を撫でる。
「...別に。頑張れよ」
「えっ、あっ、いや、まだ決まったわけじゃ...！！」
「どうせ好きなんだろ。あいつのこと。」
すこし刺々しかっただろうか。それでもAはまだ少し赤く染まった頬を緩ませて笑う。隣にはいられない。でも、彼女を幸せにしてやる手助けくらいなら。
優しく、人一倍彼女が好きだった幼馴染みは初恋を捨てる。
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1 - ヤバいヤバい！！文章が超きれい！好き！ (2020年1月10日 22時) (
レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
ねむい人 - ふぉぉーふぁっ？!(・Д・)(訳...ふぇぇ。凄い。最後の英語の部分が、更に愛している感を出していて、凄い。夢主ちゃん、トントンさん、お幸せに。) (2019年6月3日 7時) (レス) id: bb51565a42 (このIDを非表示/違反報告)
くるす?*。(プロフ) - ぺんぺけさん» ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ身に余るようなお褒めの言葉...嬉しいです...この作品と仲良くして下さりありがとうございました！ (2019年1月29日 19時) (レス) id: f1257fcb65 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺけ - 完結おめでとうございます！ とてもいい作品でした。最後の英文に、この作品の夢主さんとｔｎさんの今までのやり取りを彷彿とさせる何かがあったような気がして、めちゃくちゃ感動しました！ (2019年1月26日 12時) (レス) id: eb0d4842f0 (このIDを非表示/違反報告)
くるす?*。(プロフ) - 杜若さん» ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞありがとうございます！こちらこそこの作品の仲良くしてくださってありがとうございました！ (2019年1月26日 9時) (レス) id: f1257fcb65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるす*
作成日時：2018年12月19日 18時
