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「じゃ、行きましょっか。」
トントンはAがついてきているのをちらちらと確認しながら目的地に向かって歩く。グルッペンや鬱の思う壷で告白すると決めてしまったが、あまりにも思い切りがすぎた気がする。トントンは少し後悔しながらもAに歩幅を合わせて車道側を歩いた。
店もどこにするか迷ったが、鬱とグルッペン(というかこの2人にほぼ決められた)の指導の元少し高めのレストランにすることにした。幼馴染みの2人によると、Aはあまり変に気遣われると逆に嫌がるらしい。たしかにそういう人っぽい。トントンは呑気に考える。
会話を交わすことなくレストランにつくと、トントンは慣れたように店員の言葉に答えて店の中を歩いた。Aがあまりにもきょとんとしていたものだから思わず口角が上がる。
「大丈夫です？」
「えっ、あぁ、大丈夫...です。」
へらりと笑うAの心の中をトントンは察する。鬱のようにへらりと笑う時は大体、少し困っている時か微笑む時だ。
予約していた席に座り、トントンはAの顔色を伺った。多分、大丈夫だろう。外をじっと見ているAを不思議に思ったトントンは声をかけた。
「...？外に何かあります？」
「あ...別に。外を眺める癖があって。」
「この辺りは都会ですし緑もほんとないですけどね」
トントンは微笑む。
それでも夜に灯る明かりも好きだと笑うAに、トントンは胸が高鳴った。Aらしい一言にトントンは思わずくすりと笑った。
「あ、とりあえずなにか頼みましょうか。」
「トントンさん手慣れてますよね。色々と。」
「...合コンで1回ここに来たことあるんですよ」
あれは思い出したくない思い出だ、とでも言いたげに顔を歪めて無理に笑うトントンに、Aは笑みを漏らす。鈴の鳴るような、けれど鬱陶しくない笑い声はトントンの緊張を解くには十分だった。
「...やっと笑った。」
トントンの独り言に近い声がAの耳に届くことはなかった。妙に心地の良い雰囲気に、トントンはふと思う。
...この人の付き合えたなら、手放す気はおきんやろな。
グルッペンと鬱が溺愛する理由がトントンはさらに深くわかった気がした。
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1 - ヤバいヤバい！！文章が超きれい！好き！ (2020年1月10日 22時) (
レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
ねむい人 - ふぉぉーふぁっ？!(・Д・)(訳...ふぇぇ。凄い。最後の英語の部分が、更に愛している感を出していて、凄い。夢主ちゃん、トントンさん、お幸せに。) (2019年6月3日 7時) (レス) id: bb51565a42 (このIDを非表示/違反報告)
くるす?*。(プロフ) - ぺんぺけさん» ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ身に余るようなお褒めの言葉...嬉しいです...この作品と仲良くして下さりありがとうございました！ (2019年1月29日 19時) (レス) id: f1257fcb65 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺけ - 完結おめでとうございます！ とてもいい作品でした。最後の英文に、この作品の夢主さんとｔｎさんの今までのやり取りを彷彿とさせる何かがあったような気がして、めちゃくちゃ感動しました！ (2019年1月26日 12時) (レス) id: eb0d4842f0 (このIDを非表示/違反報告)
くるす?*。(プロフ) - 杜若さん» ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞありがとうございます！こちらこそこの作品の仲良くしてくださってありがとうございました！ (2019年1月26日 9時) (レス) id: f1257fcb65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるす*
作成日時：2018年12月19日 18時
