名探偵には嫁がいた。3【江戸川乱歩】

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社長に行ってきますと云って家を出る。

駅でAに連れて行かれながら新幹線に乗った。

Aを窓側に座らせる。

通路側には絶対座らせない。

前に通路側に座らせた時に、変な輩にナンパされたから。

全く、左手の薬指にちゃーんと指輪がはまってるっていうのに。

その時は社長が追い払ってくれたけど。

僕のお嫁さんに触らせたくなんかないし、僕独占欲強いから絶対やだ。

そしてしっかりAの手を握る。

もちろん恋人繋ぎで。

これだけは譲れないのだ。

……駄菓子を食べる時は別だけど。

新幹線の中であろうと駄菓子は忘れない。

すぐに駄菓子を取り出して口に含む。

やっぱり駄菓子は美味しい。

ま、一番美味しいのはAの手料理だけど。

なんてってたって愛が込められてるからね！

そりゃ美味しいに決まってる。

多少失敗したって問題ないよ。

僕のために作ってくれただけで嬉しいからね。

駄菓子食べてAと話してたらあっという間に九州。

あっという間といっても6時間くらい掛かったが。

因みにお昼はもう過ぎている。

新幹線の中でお弁当を食べた。

お弁当はAの手作り。

出来ることなら夜もAのご飯がいいけど、ホテルの方で食べれるしね。

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