evil woman22★ ページ25
『あーあ、振られちゃった』
壁に寄っ掛かりながら、そう呟く。
2人の後ろを歩いていた私は、全ての会話を聞いていた。
途中で2人が立ち止まって話していたから、見つからないように角を曲がる手前で
壁に寄っ掛かりながら話を聞いていた。
ふふ、だから貴方は馬鹿なの。
あんな風に感情を表に出すから、貴方のだぁいすきな彼氏さんにも振られちゃったんだよ?
これで少しは学習してくれるといいんだけど…
そうしたらもっと楽しめるのになぁ。
私は、元来た道を引き返す。
そして、近くの公園まできた。
ここは、沢山の木に囲まれていて、噴水もあり、ベンチもある。
夜は恋人達が集まるような場所。
そんな死角が多いこの場所は、作戦会議をするのにうってつけ。
誰かに見られることも、会話を聞かれることもないしね。
私は、ベンチに座る一つの影を見つけ、その影に駆け寄っていく。
『颯、お待たせ』
颯「俺も今来たとこだから。それより…さっきの会話、聞いてたんでしょ?どうですか?感想は」
『もちろん、さすが颯。バッチリよ。これで多分、あっちも何か仕掛けてくるだろうから』
颯「そうだね」
『でも、しばらくの間は仕掛けてこないと思うの。颯にバレちゃったし、』
颯「しばらくは、皆からの信頼を高めるってことか…」
『そういうこと。今日の件で、私に対する信頼が高いっていうのが分かっただろうから。多分スミレも、まずは信頼を高めようとしてくると思う』
颯「分かった。じゃあ何かあったらフォローするから」
『うん、ありがとう』
颯「長く持つといいね。今回のオモチャ。楽しめるかな」
『オモチャなんだもん。楽しませてくれるよ。それに、オモチャは大事に扱えば、長持ちするよ』
颯「それもそうだね。よし、じゃあ帰ろ」
『うん』
___
そしてこの後2週間くらい、スミレは何も仕掛けてくることはなく
至って平穏な日々を過ごしていた。
そしてそれは、大会の3日前のことだった。
応援幕がズタズタにされるという事件が起きたのは_________
59人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「合作」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆりりん - 主人公のクズっぷりが最高です。 (2018年1月5日 11時) (レス) id: a3e3cc2f50 (このIDを非表示/違反報告)
星海輝(プロフ) - summerさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年1月22日 19時) (レス) id: fb5e9c7006 (このIDを非表示/違反報告)
summer - 面白いですね・・・!更新頑張ってください! (2017年1月22日 19時) (レス) id: 7d59ac2490 (このIDを非表示/違反報告)
星海輝(プロフ) - リッカさん» 遅れて、すいません! 応援ありがとうございます!期待に答えられるように頑張ります! (2016年11月24日 21時) (レス) id: fb5e9c7006 (このIDを非表示/違反報告)
三日月詩織(プロフ) - リッカさん» ありがとうございますっ!これからもよろしくお願いします!! (2016年11月18日 20時) (レス) id: bfb4b553ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ