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気になったけど、きっと教えてくれないんだろうな、と諦めて私はおみくじの内容を問うことをやめた
「A、お守りも買う？」
話をそらすように、そう言った君
「小さいの、買う」
「俺もおんなじの買うわ」
そう言ってお守りを手に取る、永瀬
「これでお揃いやな？」
一体全体、君はどこまで思わせぶりなのか。
でも、とっても嬉しい。
「…大切にするね」
小さく言った私の言葉に、
「俺も」
同じように小さく返す、君。
しばらく目があって、ああ、卒業なんだって、また感じてしまった
「また泣きそうやで笑」
「うるさい」
君はどうして、そんなに余裕そうに見えるの？
寂しく、ないの？
ぴゅっと風が吹いて、暗くなり始めた空に気がつく
「もう、帰ろっか」
本当は今日が終わってしまうなんて、考えたくもないけど、
「……せやな」
太陽が沈む、から。
・
帰り道、さっきまでとは打って変わって悲しい空気が私たちを包む
「………」
お互い何も言わず、ただ電車の窓から流れる景色を、見つめるだけの時間
結局言えなかった私の気持ちは、チリチリと小さな音を立てて、胸の奥でくすぶっていて
「………」
今、君は何を考えているの？
乗り換えの駅でホームを歩く時、後ろをついていく私を気にかけて、
さりげなく立ち止まって待ってくれたりする、
そんな姿が、もうどうしようもなく、かっこよく見えてしまうのが、つらい。
どんどん近づく、私たちの駅
「………」
何か話したい、話したいのに、何から話したらいいのかわからないくらい、伝えたいことがあるんだ。
"お出口は、左側です"
ぷしゅーとため息をついて、ついに、電車が止まってしまった
誰も、何も、言わなかった。
私たちはゆっくり立ち上がって、ホームのかたい地面に足をつける
改札に向かって並んで歩くけれど、明らかにどんどん失速する君のスピード
となりにいたはずなのに、気がつけば永瀬は二歩くらい後ろにいて、
気になって振り向こうとした、
その時。
ぎゅっと、強く腕を引かれて、
くるりと振り返った瞬間、
君に、抱きしめられていた
腕の力が強く、強く、なっていって
心臓の音が速く、速く、なっていく
私の肩に顔をうめたまま、君は
「まだ、足りん」
苦しそうに、そう呟いた
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詩愛(プロフ) - ぴーさん» こんばんは！ありがとうございます…！頑張ります！引き続きよろしくお願いします。 (2019年2月4日 22時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴー - とてもおもしろいです。更新楽しみにしています！！これからも頑張ってください！！ (2019年2月3日 19時) (レス) id: b972a36c14 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 夕美さん» こんばんは、ご指摘ありがとうございます。外していたつもりだったのですがうまくできていなかったみたいです…。失礼しました。 (2019年1月25日 23時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
夕美 - オリジナルフラグちゃんと外して下さい、違反です。ルールくらい確認しましょう。 (2019年1月25日 23時) (レス) id: b6266b0de2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2019年1月25日 23時
