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その後も、私の点数は伸びなくて
周りがどんどん受験モードになっていくのと同時に、私の焦りもどんどん増していった。
席が離れてしまってからは、なかなか永瀬と学校で話す機会も少なくなったし、
前みたいに点数を比べる回数もめっきり減ってしまって、少し寂しい。
そんな中でも、下校だけは毎日一緒の私たちは、今日も疲れた大人たちに紛れて、電車に揺られていた
「でな、昨日の晩メシがな」
永瀬はいつもと変わらない。
きっと、勉強、うまくいってるんだろうな。
「長谷、きいてる？」
突然目の前に整った顔が現れた
「わ！あ、ごめん、なんだっけ？」
急いで応えると、
「お前最近なんかおかしいで」
永瀬はそう言って目を覗き込んできた
いつも強い目が、少し、心配の色を含んでいることに気がつく。
「長谷、？」
「永瀬…」
「うん、なに？」
「私、点数伸びなくなってきちゃって」
口にしてしまうと、もうだめだった
「不安に、なってきた、受験とか」
「……」
永瀬は黙ったまま、私の目を見つめていた。
しばらくの沈黙を、ガタンガタンと電車の音が埋めていく
「…何言ってんねん…」
永瀬の口から出た言葉は、厳しかった。
「俺はこんな弱気なやつと張り合ってたんか？時間の無駄やったな」
グサリと、心の奥で音がした気がした
「もっと一緒に戦えるやつかと思っとったら、こんなもんか」
永瀬の目が痛くて、思わず下を向く
「黙ってるってことは、そういうことなんやな」
違う、私はまだ…
「がっかりしたわ」
"お出口は左側です"
最寄駅、あっという間に降りてしまう永瀬
「待って…」
ずんずん進んでいく永瀬を追いかけて、呼び続ける
「永瀬……、永瀬！！」
ゆっくり、永瀬が止まる
違う、私は、
「……まだ、私、負けたくないよ」
永瀬は私に背を向けたままで
「…諦めたくない…」
私がそう呟くと、
「最初っからそう言えや」
「諦めようとか千年はやいねん」
永瀬はそう言って、振り返って、
「お前はそんな弱くない、俺はわかるで」
私の好きな、強くて優しい目をしていた
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詩愛(プロフ) - ぴーさん» こんばんは！ありがとうございます…！頑張ります！引き続きよろしくお願いします。 (2019年2月4日 22時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴー - とてもおもしろいです。更新楽しみにしています！！これからも頑張ってください！！ (2019年2月3日 19時) (レス) id: b972a36c14 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 夕美さん» こんばんは、ご指摘ありがとうございます。外していたつもりだったのですがうまくできていなかったみたいです…。失礼しました。 (2019年1月25日 23時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
夕美 - オリジナルフラグちゃんと外して下さい、違反です。ルールくらい確認しましょう。 (2019年1月25日 23時) (レス) id: b6266b0de2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2019年1月25日 23時
