魔剣は引き籠もる (ページ4)

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『え、急になんだよ怖』

椿「‥‥‥いや、それについてなんだけどな。あー‥‥」

椿はしばらく顔を顰めて非常に言いづらそうに口を開いた

椿「今日からお前此所クビになるんだよね」

『‥‥‥‥‥‥は？』

何を言い出すかと思えばまさかの解雇宣言である

戸惑いを隠せず風凪は椿に迫る

『何でそうなるんだ。此所に来てから書類仕事も任務も問題無くこなせていたはずだろ！』

椿「“お前特定の相手以外には人見知りだから”って理由で政府がそれを克服するために、刀剣男士がまだほとんどいない本丸に送られるんだよ」

たったそれだけのことでこの部署を離れなければいけない

それを聞いて腐りきった上層部の笑う顔が目に浮かび、怒りしか最早浮かばずギチギチと手を血が出るくらいに握る

『あの脳内お花畑野郎共が‥‥！』

椿「とりあえず俺もお前も政府の判断には逆らえないからどのみちそうするしかないさ」

『いや無理だし！マジで無理！ただでさえ審神者には悪い印象しかないのに新参の本丸で生活しろと？地獄だろうが！！！そもそももう少し早めにこのことを知っていれば‥‥‥‥』

(ん？)

椿「あっヤベ」

『おいちょっと待て』

ふとなにかに気づき、その様子を見て逃げようとした椿を一瞬で捕まえる

『まさか今まで言い忘れてたわけじゃないよな？』

椿(後ろに般若が見える‥‥！)

椿「あ、アハハー‥‥‥忘れてた」

ブチィ

この場にいる全員なにかがちぎれたような音を聞いた

それと同時に風凪が襲いかかった

ギリギリのところで周りにいた全員で押さえ込んだが、一応彼女はそこらの男性より圧倒的に力が強いため下手をすれば振り落とされる

モブ達は焦っていて見ていなかった彼女の顔をふと見上げ、そして悟った

あ、これ今までで一番キレてると

『おい巫山戯んな！！！いつもいつも重要案件のときだけ何でそうなんだよ？！以前だって墜ちた刀が十振りにも及ぶ本丸の情報伝え忘れられたせいで酷い目にあったんだからな！結局その時は許したがもう我慢ならん！一発殴らせろー！！！』

椿「ま、待ってくれ！一旦落ち着け！な！？」

モブ１「風凪さん落ち着いてください！」

モブ２「殴るのは流石にアウトですって！」

『五月蝿い黙れ！！！！』

椿以外「「すんません！」」