魔剣は引き籠もる (ページ15)

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第四話「変わりたい」ページ15

風凪side

鶴丸事件(自分でそう名付けた)からまた一ヶ月経った今

私はものすご～く悩んでいた

正直此所に来てからかなり気が緩んだと思っている

それを認めたくない自分がいるけど

いるけれども！

此所の審神者や刀剣は私が今までの日常で見てきた奴らに比べて圧倒的に違う

とても暖かくて自分は逃げているのにそんなことを都合良く感じてしまっている

出来れば扉という名のを壁を無くして彼奴らと笑い合いたい

でも願う度に脳裏にチラつくいくつかのトラウマ

怖い

だけど

『“自分から歩み寄らなければ何も変わらない”か‥‥』

同時に矢戸橋の言っていた言葉を思い出す

そうだ、今の私は変わりたいと思っているのか

そう思っている自分自身に驚く

いい機会になるのは頭では理解している

けどなぁ‥‥あ～でも‥‥

‥‥‥‥‥‥もういっか

誰か来るまで近くの縁側に座ってるか

自ら会いに行かなくても誰でもいいから遭遇して会話さえ出来ればいいのだから
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開き直って縁側に居座ってしばらく‥‥

誰も来ない

いや人物に限らないとなると嘘になるな

30分前くらいからいるんだよな

白い虎が一匹

さっきから膝に乗って日向ぼっこをしていて、遠慮無くなでさせて貰っている

それにしても多分コイツは五虎退の虎だろうな

むしろそいつしか思い当たらないし

きっと今頃探し回っているんだろう［ﾄﾃﾃｯ］‥‥‥ん？

五「虎く～ん？何所ですか～‥‥‥‥あ」

考えていた事って噂に入るっけ(現実逃避)
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五虎退side

虎君がいなくて探していたら銀髪の人がいました

僕が知っているかぎりこんな人はこの本丸にいなかったと思います

『‥‥‥何か用か？』

ハッ！そうでしたそんなことを考えている場合じゃなかった

五「あ、あの！こっちに虎がき、来ませんでしたか？」

あと一匹なのに‥‥何もないといいなぁ

『もしかしてコイツか？』

五「あ！虎君！」

虎君はその人の膝の上で寝ていました

虎君がここまで懐いているなら大丈夫なのかな‥‥

暫くするとその人は虎君をゆっくり渡してくれました

怖そうなのに優しくて不思議な人

『じゃあこれで』

五「あ、待ってください！」

『？』

五「名前を教えてくれませんか？」

『‥‥‥風凪』

行ってしまいました‥‥

またお話出来るといいな