魔剣は引き籠もる (ページ14)

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・肆：鶴丸国永ページ14

Noside

『ぎゃぁぁぁぁあああああああ！！！！！！』

風凪が本丸に来て約一ヶ月

八つ時に差しかかった頃、唐突に叫び声が響き渡った

これが他の刀剣ならまだいつものこととスルーできたかもしれない

だが声を発したのは風凪だ

当然無視できず、鵲と本日近侍の加州は慌てて声の発生源であるだろう場所に走っていった

暫くしてそこで目にした光景は

『なんで此所にいるんだよぉぉ？！？！？！』

？「ちょ、ちょっと待ってくれ！誤解だ！」

『出ていけ出ていけ出ていけー！！！！』

？「うぉあ？！」

一言でいうと‥‥カオスである

最初の顔合わせと違い、仮面をつけている風凪は物を必死で投げつけている

対して投げつけられているのは数日前に来た鶴丸国永だ

状況から観るに、本来入ることさえままならない自分のテリトリーに勝手に侵入されてパニック状態になった、といったところだろうか

しかし何故そんなことになってしまったのか

時間は少し前まで遡る‥‥‥
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実は風凪は外に出られるようになっていた

もちろん一瞬でも近くに誰かいたら即OUTだが

(気分転換するか‥‥)

そんなこんなで今日も空気を吸うために外に出ていたのだが

ドアを締め切っていなかったのだ

そこに運悪く鶴丸が来てしまい、創った空間が本人もいない状態で役割を果たす訳もなく、侵入されてしまった

そして5分後ほどで戻ってきてドアを開けると

鶴「よっ！」

『‥‥‥は？』

鶴「君は初めて見たなぁ。俺は鶴丸国永だ、俺みたいなのが来て驚いたか？」

『‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ぎ』

鶴「ぎ？」

『ぎゃぁぁぁぁあああああああ！！！！！！』
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で、今に至る

今回はただの事故だろう

けれども侵入された本人はそう思わない訳で

『二度と来るな！！！』

鶴「わかったわかったから！すまないと言っているだろう！？」

案の定鶴丸は追い出された

その後風凪が落ち着いた後、今後暫く鶴丸は接触禁止を言い渡されたのであった