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「本当にすみませんでした…………」
あれからしばらく経ち、私は凛月くんに全力で謝っている。
本当に何やってるんだ私。
「いや、別に。俺もからかい過ぎたし」
そう言いながら笑いを堪え切れていない凛月くん。
それなら思い切り笑ってくれた方がマシです。
「あれ…?」
ふとひとつの写真立てが目に入る。
黒髪に赤い目をした幼い子供が2人。
恐らく、幼少期の凛月くんと零さんだ。
私の視線に気づいたのか、凛月くんが言う。
「あ〜……それ、兄者が気に入ってて飾ってんの。鬱陶しい」
苦笑いしか出来ない。
それほど凛月くんの目は輝きが無かった。
よっぽど嫌なのかな。
「たまにはお兄さんに優しくしないと…」
駄目元で言ってみる。
「え〜……」
案の定、凛月くんは心底嫌そうな顔をした。
「せっかく凛月くんのこと大切にしてくれてるんだから…大事にしなきゃ……」
すると凛月くんはむぅ…と子供か。とツッコミたくなるような顔をした。
「Aが言うんなら………」
理解してくれたのかな?と思ったが、一回だけだけど。と早々と口走る。
そこに関しては凛月くんも譲れない何かがあるみたいだ。
「なんでそんなにお兄さんのこと嫌ってるの?」
兄弟の事情に踏み込んではいけないのは分かっていたが、どうしても気になった。
凛月くんはこの質問が予想外だったのか、きょとんとする。
「まぁ…教えてあげてもいいよ〜今日の俺は機嫌がいいからね〜…」
凛月くんは欠伸をしながら昔のことを話した。
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きさら(プロフ) - tiruhaさん» ありがとうございます!続編ではあの方達も出るよて……おっとネタバレですね。ぜひ気長に待っていただけると有難いです。 (2018年3月26日 18時) (レス) id: bfa2e53ce4 (このIDを非表示/違反報告)
tiruha(プロフ) - 劣化コピー完結お疲れサマです。続編楽しみにまってます! (2018年3月26日 9時) (レス) id: c56212a71d (このIDを非表示/違反報告)
きさら(プロフ) - 柑菜さん» そうですよ〜あんガル大好きなので!2人とも可愛いし(真顔)コメントありがとうございます! (2018年2月26日 21時) (レス) id: 37bf363f20 (このIDを非表示/違反報告)
柑菜(プロフ) - コメント失礼します!間違っていたらすみません、つゆちゃんとこよちゃんってあんガルからとっていますか?本当私の勘違いだったらすみません! (2018年2月26日 21時) (レス) id: 216da37db4 (このIDを非表示/違反報告)
きさら(プロフ) - youkaijaさん» ありがとうございます!そんなことを言っていただいて光栄です! (2018年1月27日 20時) (レス) id: 8e2a00dcdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きさら | 作成日時:2018年1月27日 18時