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開けた目に花は時雨 ページ9

あれから硝子さんにAがデートしとった男のことを聞いて牽制をしといた。だからあの男はもうAに手は出さへんやろ



正直どないしたらより戻せんのか考えた



Aと許嫁を契約して無理矢理にでも結婚しよか、なんて思ったけど


あのAは禪院家からの命令でも、簡単に、NOと言える人間や


Aの両親はすでに他界しており、兄弟もおらへん。やから断ったら家族の命が、的な脅しは通用しない。弱みがあらへん


やから、正攻法でより戻してもらうしか方法がないねん


俺が飽きたとか言わへんかったらまだ付き合えてたんかな



あ「なんであなたが居るんですか」


直哉「俺も任務任されたからや」


あ「この任務2人も要らないよね?」


直哉「多いに越したことはないやろ」


あ「……直哉くんさ、女々しいって言われたことない?」


直哉「もうこの際女々しくてもなんでもええわ。もっかいつきおうて。俺、Aおらへんと無理。Aがより戻す言うまで京都戻らへん。ここおる。」


あ「……勝手すぎない?振ったくせに」


直哉「…それはすまん…でもほんまにAおらんと俺生きていけへん」


あ「重た」


直哉「Aが嫌や言うところ全部治す。やからお願い」


あ「直哉くんさ、私と結婚したい?」


直哉「おん、今すぐにでも」


あ「じゃあダメだ、付き合えない」


直哉「……結婚したない」


あ「どっち」


直哉「したいけどAが嫌がることはせーへん」


あ「それ疲れない?辛くない?」


直哉「そんぐらい好きやねん!!」


あ「う、うん、、、」


初恋も何もかもAが初めてやねん

重いとか女々しいとか言われたんも初めてやし、自分でもどうすればええかとか分からへん。


あ「すごくありがたいけどさ…直哉くんとはもう付き合えない…ごめんね」


なんでお前がそんな顔すんねん


泣きたいのはこっちや


直哉「……」


帳を下ろして帰っていくAの後ろ姿を見て、足が動かへんかった

追いかけたところでAが迷惑がる



理由くらい聞かせろや


いっつもいっつもお前は言葉足りひんねん



最初からお前の気持ちわからんのに、大事なこと言わんAはもっとわからんねん


なぁ、A。俺のどこがダメやったん?

さよならが君といた対価だ→←春を待つ胸が苦しいのだ



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作者名:りり | 作成日時:2022年3月8日 1時

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