1231 / ゆっくり心を包む ページ4
side O
目の前の理由がわかったようなこの子の髪を梳く。
「なぁに？」
潤「…………あの……りゆ…ね、あった…」
「うん、あった？じゃあそれお話しようか、」
潤「うん、えっと……、ふあん……と、こわい…こと、」
「うんうん、不安と怖いことだったんだね？」
この数年一緒に、ゆっくりお話してきた順序を考えながら
一生懸命お話してくれる。
潤「うん、それでね、あの……さっき、おそと…みた、」
「うん、お外見たね、どんなところかなってね」
潤「うん、それでね、そのとき、ひと……たくさんって、おもった、こころ……ね？」
「そっか、心の中の潤ちゃんは人がたくさんって思ったんだね」
潤「うん、それがね、だいじょうぶかなって、おもって………どきどきって、」
「そっかそっか、人がたくさんって思ってちょっと不安になったんだね」
伝わったことがわかれば、ホッと肩を撫で下ろすから
一旦抱きしめてあげる。
ガチガチに力の入った身体。
いつか、もう少し柔らかいままお話出来るときが来るといいな。
潤「じゅん………ひと、たくさんって、こわいって、おもわなかった、」
「うんうん、潤ちゃんは思わなかったんだね」
潤「どうしたら、こころのなかのじゅんは、だいじょうぶって、おもうかな……？」
どうして、って、今まではそれが多かった。
それだけでも大きな成長だと思ってた。
心の中の自分に気づけて、お話できて、疑問を持てて。
でも今の潤ちゃんは、どうしたら、ってそこまで考えられる。
ゆっくり、この子のペースで成長していってるのが
俺らには、手に取るようにわかる。
「そうだね、それを考えてあげたいね。じゃあ潤ちゃんの場合を思い出してみよう」
潤「じゅんの……？」
「うん。潤ちゃんが人たくさんで怖いなって思ったとき、いつもどうしてるかな」
潤「んっと……んとね、みんなが、だいじょうぶって、いってくれる」
一生懸命、真剣な目をして答えてくれる。
それに自分でハッとした様子で。
潤「じゅんも、そうしてあげるっ？」
「ふふ、うん、そうだね。そうしてあげよう」
少しうれしそうな顔をして、
術が見つかったことに喜んでる。
また心に手を当てて、
でも今度は、優しい顔でお話してる。
この子はすべて顔に出る。
でもそれは、素直で純粋な証拠。
自分に嘘がつけない、ステキな証拠。
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ゆかり - 続きお願いします (2022年9月11日 22時) (
レス) @page17 id: c109875420 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - チョコミン党。さん» とてもうれしいお言葉ありがとうございます🥲普段当たり前のことを少しでも特別に感じていただけているのなら幸いです☺️木漏れ日で心が温かくなっていたらいいなと思います、、✨いつも読んでいただきありがとうございます✨ (2022年9月1日 18時) (レス) @page24 id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコミン党。(プロフ) - 木漏れ日を読んでいて、いつも何気無く過ごし感じている事を文字という形になって理解してみると…何だか全く別の様に感じます。私は感じ取る事等が苦手なのですが、木漏れ日を読むと、5人とヲ伽様の言葉を読むと、スッと心に入ります。有難う潤くんヲ伽さん。🎂 (2022年9月1日 0時) (レス) @page27 id: 8558ed1b24 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - nyanさん» nyanさん、ありがとうございます💭一度深く感じたことって消えないですよね。なかなか言葉にできない、そして共感者が居ないそれを、木漏れ日が少しでも寄り添えていたらいいなと思います🍀 (2022年8月31日 3時) (レス) @page25 id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - 何年経っても消えることはないそれ 。がメインで心に来ました。わかる人がいる。って救われます。 (2022年8月30日 20時) (レス) @page27 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽
| 作成日時：2022年8月2日 17時
