1087 / 選 幸 -ｾﾝｺｳ- ページ26
side O
「潤ちゃんいっぱいがんばったねぇ」
仕事を何事もなく終えられて、
着替え終わった彼を撫でて褒めてあげれば
俺の方に顔を向けてにこにこうれしそうに微笑む。
「ふふ、おいで？」
おいで、と腕を広げてあげれば
きょろきょろと周りを確認する。
「誰も居ないよ、大丈夫」
潤「くふふっ、にぃっ」
楽屋内に他の人は居ないかなって確認するから
マネージャーもスタッフも居ないよって教えてあげれば
またにこにこ笑って、膝の上に乗って
すっぽりと腕の中に来てくれる。
潤「んふふ、にぃ」
「ふふ、なぁに」
ちょっと力の入ってた身体が緩まっていく。
胸にぴったりくっつく頬と
預けてくれる全体重がうれしい。
誰かと2人で仕事したあとは、
誰も居ない楽屋で2人での時間を作ることが
俺らの中で暗黙の了解になった。
仕事ってなると力が入ってしまうし
たくさんの人に囲まれて、いろんな音やざわめきだらけだから
この子にとって刺激がたくさん。
それを、いつもの彼に戻してあげる時間として
必ず2人きりの時間を取る。
潤「じゅん、きょう、しっぱいなかった？？」
「うん、潤ちゃん完璧だったよ？それに、いつも失敗なんてないよ」
潤「いつも？？」
「ふふ、いつも潤ちゃんがんばってるもん、失敗なんてないよ」
潤「ふふ、」
ちゃんと出来てたかな、変じゃなかったかな、って
たくさん考えてしまうから
0か100にならないよう、誘導してあげる。
普段はお話が大好きな彼だけど、
2人での仕事のあとのこの時間は、少しばかり口数が減る。
みんなと離れてるっていうのもあるんだと思う。
誰か1人じゃ不安なんじゃなくて、1人でも居ないのが不安。
それに、母親のことと、家を出てしまった件もあるから
それ以降の2人の仕事は、いつもよりもっと負担があって当たり前。
家を追い出された1月じゃなくてよかった。
それが唯一の救いだ。
潤「にぃ、おちつく…」
「落ち着く？よかった、」
潤「じゅんね、やっぱり…、みんなのそばがいいの、」
「うん、」
潤「じゅんは、みんなといてもいい、？」
「居てもいいんじゃなくて、居なきゃダメなの」
俺のその返事に、小さく笑って
きゅ、って強く抱きしめられる。
この子には、ちゃんと伝わる。
この子の意思が、母親に引っ張られてしまうことはあっても
奪われてしまうことはきっとない。
この子はもう、ちゃんと幸せを選べる。
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ヲ伽 -otogi-(プロフ) - 櫻宮さん» ぐりぐり姫ちゃんわたしもお気に入りです( 笑 )、なでなでしてあげてください！😂 (2022年1月19日 15時) (
レス) @page30 id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - ぐりぐり姫ちゃん何回見ても癒し。笑...ちゃんと感情を表に出せるようになった姫ちゃん。偉いね。すごいね。って猛烈に撫で撫でしたい。笑 (2022年1月19日 10時) (レス) @page47 id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - nyanさん» ありがとうございます😭😭 (2022年1月18日 14時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - 櫻宮さん» 舌足らずな姫ちゃんが好きで書いてしまいます🙈笑。 (2022年1月18日 14時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - 続く限り読み続けますよ❤️ (2022年1月13日 21時) (レス) @page46 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽 -otogi-
| 作成日時：2021年11月23日 17時
