39.空の悲しみ ページ43
潤side
お昼。
目が覚めると、相葉くんはもう居なかった。
おやすみと言って目を瞑ったあと、
ドン、と彼が崩れ落ちた音を聞いた。
「…終わりだなぁ」
" 偽り " で造られた " シンジツ " も
状況と相手が揃えば
" 真実 " に変わってしまう。
それを信じるかどうかは彼次第で
俺にはきっと関係ない。
どっちにしろもう、何をすることも出来ない。
「…めんどくせぇ」
いろいろ考えていると面倒くさくなって、
再び目を瞑った。
.
次に意識が戻ったのは翌日のお昼だった。
何かに疲れていたのか、ただ眠たかっただけなのかわからないけれど。
「…雨」
窓の外に視線を移すと、雨が降っていた。
最近、晴ればかりだったのに。
まるで、すべてを流すかのように
空が大粒の涙を流していて。
「何がそんなに…悲しいの」
空に呟いたのか、
それとも自分の心に呟いたのか────────
.
──── コンコン
先生「失礼します」
「あ、先生」
先生「診察のお時間ですよ」
「あ、そうでしたね」
もうすぐ退院だと分かっていても、やはり診察となると緊張する。
けれど、そんな俺の緊張はすぐに拭われた。
先生「さすが、もう全く大丈夫ですね(笑)」
「え？」
先生「復帰も早くなさりたいでしょうし、準備が出来次第今日退院でも大丈夫ですよ」
退院手続きはお任せ下さい、
そう言って先生は出て行った。
「退院…、よしっ」
あまりの驚きに少し固まってしまったけれど、
報告のため嵐のLINEグループとマネージャーに、
『準備出来次第今日退院出来るって！』
そう送った。
すると、マネージャーが準備して迎えに行くと言ってくれて、リーダーが代表で、今日は早上がりだからすぐに行くと言ってくれた。
「…誰が来るんだろう」
相葉くんが来るかが不安だった。
昨日は来れないと連絡があったのは他の3人だけで。
あれ以来、相葉くんからの連絡はない。
彼は、これからどうするつもりなのだろうか。
.
智「まっつじゅ〜んっ」
「わっ、リーダー」
着替えを持って来てくれたマネージャーが車にいると言って病室を出たあと、
夕方になってリーダー達がやってきた。
けれど、そこに居たのは3人で。
「…相葉くん、仕事？」
彼がどうしようと、
終わってしまうことには仕方が無いのに
何をすることも出来ないのに
気になってしまう俺は、
弱いのだろうか───────
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 351人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - 雅宗 潤美さん» ありがとうございます(；＿；)頑張ります！ (2018年1月28日 2時) (
レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
雅宗 潤美(プロフ) - 続きが気になります！次の更新を楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年1月28日 2時) (レス) id: 06b5a4e25a (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - ボーロさん» ありがとう(；＿；) (2018年1月8日 20時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
ボーロ - まさにお兄ちゃん感出て最高だった！！これからもファンとして期待してます！！ (2018年1月8日 19時) (レス) id: f9aebeac08 (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - ボーロさん» 全然大丈夫よ！ 相葉くんがキーやな〜(笑) 翔くんの潤くんへのお兄ちゃん感出したかったねん(笑) (2018年1月5日 12時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つ む ぐ
| 作成日時：2017年8月4日 17時
