29.means ページ33
和也side
あれから、何時間経っただろうか。
1時間も経っていないかもしれないし、
数時間経ったかもしれない。
そんな、時間の感覚を忘れるほど
俺らはただ、彼が目を覚ますのを待っていた。
そんなとき。
潤「…ん…、」
微かに、ピクリと彼の指が動いた。
「潤くん…？」
みんなが同時に気付き、一斉に視線が彼に集まる。
そんな中、彼は少し眉をひそめて
ゆっくりと、瞼を開けた。
雅紀「松潤…？大丈夫？わかる？」
相葉くんがそう確認してくれている間に、翔ちゃんは先生を呼びに行った。
相葉くんの問いかけに、
潤くんはただ頷くだけだった。
" 早く声が聞きたい "
みんなそう思っていたのに、
目を覚まして初めて潤くんの声を聞けたのは
先生の診察時だった。
先生「特に問題や異常はありませんので、1週間から2週間ほど入院して経過観察としましょう」
智「わかりました、ありがとうございます」
それどころじゃないけれど、
一応社交辞令として先生に一礼して
病室を出ていく先生を見送ってから、
そっと潤くんに視線を移した。
けれど潤くんは、まだ呆然としている。
翔「…松潤？どうした？」
翔ちゃんがそう尋ねたあと、
いつの間にか離れてしまっていた彼の手を
もう一度握った。
すると、彼がやっと口を開いた。
その一言は─────────
潤「…俺、……生きてるんだ…」
何の考えもなく、ただ自然に出てきた言葉なんだと
確認せずともすぐにわかった。
彼の表情を見れば、一目瞭然だ。
ただただ彼は、" 生きている " ことに驚いている。
「当たり前でしょ…？どうしてそんなこと…」
潤「…リーダーに、…電話した意味、なかったね」
智「意味？」
徐々に理性を取り戻したように話し出した彼は
そう言ったあと、ひとつ息を吐いた。
潤「…あそこで終わると思ったんだ、俺｣
智「…終わるって、」
潤「だから最後に…、謝らなきゃと思って、伝えてもらえるようにリーダーに電話したの」
智「…どうして謝る必要があるの」
潤「そんなの、わかりきってるじゃん」
雅紀「俺らは謝られることなんてされてない」
いつもとは違った迫力で、
力強くそう言い放った相葉くん。
潤くんは謝ることなんてしてない。
俺らはそんなこと、望んじゃいない。
潤「…現在はそうでも、未来もそうとは限らない」
翔「どういうこと？」
潤くんは、ひとりずつ見渡して
言葉を落とし始めた。
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つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - 雅宗 潤美さん» ありがとうございます(；＿；)頑張ります！ (2018年1月28日 2時) (
レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
雅宗 潤美(プロフ) - 続きが気になります！次の更新を楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年1月28日 2時) (レス) id: 06b5a4e25a (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - ボーロさん» ありがとう(；＿；) (2018年1月8日 20時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
ボーロ - まさにお兄ちゃん感出て最高だった！！これからもファンとして期待してます！！ (2018年1月8日 19時) (レス) id: f9aebeac08 (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - ボーロさん» 全然大丈夫よ！ 相葉くんがキーやな〜(笑) 翔くんの潤くんへのお兄ちゃん感出したかったねん(笑) (2018年1月5日 12時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つ む ぐ
| 作成日時：2017年8月4日 17時
