27.Cold words ページ31
和也side
みんなで急いで潤くんの家に行って、
頭を殴られたような衝撃を感じて
そこからあまり、記憶が無い。
ただ覚えているのは、
大野さんの優しい温もりと、大丈夫という言葉。
そして落ち着いた頃には、
手術中という赤いランプが灯る扉の前に居た。
落ち着いた今でも、俺と相葉さんはそれぞれ
大野さんと翔ちゃんに凭れながら椅子に座っていた。
誰も何も話さない。
ただ冷えた廊下の空気が、俺の全身を纏っていた。
翔「……話してないことがあるんだ」
突然口を開いた彼は、
みんなが耳を傾けるのを待ってから話し出した。
翔「…この前松潤の家に行ったとき、空いていた扉の部屋から薔薇が見えた。それが…黒と白の薔薇だった」
雅紀「…赤じゃなくて？」
翔ちゃんに凭れ掛かっていた相葉くんが、
体を起こして彼に尋ねた。
俺も同じことを思ってた。
" 薔薇＝赤 "
自分の中ではこの方程式が出来上がっていたから。
翔「うん。その時は、松潤の好みかなと思って流せたんだけど。その後の松潤の言動を見聞きしてたら、妙にそれが引っかかって…」
少し顔を歪ませて、言葉を詰まらす翔ちゃん。
相葉くんの肩をさすっていた手を拳に変え、
そっと話を続けた。
翔「…調べたんだ。【殺人事件 薔薇】…って」
背中に寒気が走った。
初めて、言葉に恐怖を感じた。
この言葉の後を聞きたくない。
一瞬身震いした俺を、大野さんが
そっと、でも強く肩を抱き直した。
翔「そしたら…、1997年、14歳の少年が…、両親の友人男性を刺し殺した、っていう事件があって…。その家には、白い薔薇が飾られてて。現場にあったのは白い薔薇だけだったけど、調べてみると黒い薔薇の成分が付着してたらしくて…、」
智「…1997年で14歳って…、」
「…今から20年前…潤くんも、14歳…」
雅紀「それに黒と白の薔薇って…」
─────── 全てが、合いすぎていた。
年齢、不自然な色の薔薇…
" 疑ってはいけない "
そう心に決めたはずなのに、
疑いを止めることは出来なかった。
調べてしまったという罪悪感から、
苦しそうな表情をする翔ちゃんだけど
それを責めることができる者は、
誰ひとり居なかった。
智「…決めつけるのは良くない…まだ、それが松潤の過去だと決まったわけじゃない」
" 松潤の言葉を待とう "
大野さんのその言葉にみんなが頷いたけれど
より一層、廊下の空気が冷えた気がした。
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つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - 雅宗 潤美さん» ありがとうございます(；＿；)頑張ります！ (2018年1月28日 2時) (
レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
雅宗 潤美(プロフ) - 続きが気になります！次の更新を楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年1月28日 2時) (レス) id: 06b5a4e25a (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - ボーロさん» ありがとう(；＿；) (2018年1月8日 20時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
ボーロ - まさにお兄ちゃん感出て最高だった！！これからもファンとして期待してます！！ (2018年1月8日 19時) (レス) id: f9aebeac08 (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - ボーロさん» 全然大丈夫よ！ 相葉くんがキーやな〜(笑) 翔くんの潤くんへのお兄ちゃん感出したかったねん(笑) (2018年1月5日 12時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つ む ぐ
| 作成日時：2017年8月4日 17時
