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急行3◆空 ページ3

ガタ...

───何だ、この音......

ガタ...ゴト...

───何の、音.........

謎の音に意識を引かれて、澤村は静かに目を開いた。自分は座ったまま眠っていたようで、ズキリと痛む首筋を押さえながらゆっくりと辺りを見回す。

どうやら自分は、この古ぼけた列車内で、二人掛けの座り心地の良くない座席に座っており、隣には菅原が眠っている。眼前には東峰と縁下が居るが、どちらも菅原同様に眠っていた。

背後の席からは、ゴールデンウィーク合宿で嫌というほど聴かされた田中のいびきが聴こえる。どうやら、縁下以外の1年生4人もここに居るようだ。

部員全員の存在を確認して安堵すると同時に、急いで起こさねば、という焦りも湧いてくる。

「お、おい! お前ら起きろ!」

そう声を張り上げる。すると、部員達は次々と覚醒していく。

「んー...あとごふん...」
「おいスガ、そんなこと言ってる場合じゃないぞ!」

中々起きない菅原を揺すり起こす。ガクガクと揺さぶられてやっと目を開いた菅原は、この光景に唖然とする。

「え...なに......。どこ、ここ」
「さあ......」
「え、なになに...なにこれ」

なにこれ、としか出てこない。
状況を把握しようにも、全く訳がわからないのである。

先程まで、自分達は体育館で練習をしていたはずなのだが......気がつくとここで眠っていた。

...いったい何がどうなっているのだろうか。

「痛って......」
「? 木下?」

短く声を上げ、首筋を擦りつつ立ち上がる木下。少しフラついたが、両隣から成田と田中が支えた。

「大丈夫か、木下?」
「あぁー、ごめん。サンキュ。力が入んなくてさ...」

へらりと笑って誤魔化す木下。何かを我慢しているようにも見えるが、彼は話題を自分から逸らした。

「大地さん、ここってどういう...? 古い列車(?)っぽいのはわかるんですが...」
「うーん...まだ何とも言えない。窓の外は真っ暗だし...」

窓のほうを見やると、そこは漆黒の海だ。外がどうなっているだとかは全くわからない。この列車がどの方向へ進んでいるのかは、体感で理解するしかない。

「どうしましょうか、この状況......」

成田がそう呟いたのを最後に、沈黙が降りた。
ガタン、ガタンと音だけが鳴る。

次の瞬間、ガラリという音と共にその沈黙を破ったのは、

「あれ......確か、烏野......さん?」

"伊達の鉄壁"を誇る強豪、伊達工業高校排球部主将、茂庭要だった。


-------
難しいでゴメスマイハニィ/(^o^)\oh←

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ーーー - 面白いです!更新頑張ってください! (2019年1月22日 23時) (レス) id: 8c9efd1690 (このIDを非表示/違反報告)
恋人未満(空中浮遊)(プロフ) - みみずくへっどさん» ありがとうございます!!返信遅くなってすみませんっ!ぼちぼち更新していきます(* ̄∇ ̄)ノ (2017年3月28日 13時) (レス) id: 22b4f5ce74 (このIDを非表示/違反報告)
みみずくへっど - お二人ともスゴいですね!面白いです♪更新楽しみにしてます! (2017年2月19日 12時) (レス) id: c2cc821e88 (このIDを非表示/違反報告)
雪奈(プロフ) - 恋人未満(空中浮遊)さん» はは〜!恋人未満(空中浮遊)様の仰せのままに〜!(笑) (2017年2月11日 19時) (レス) id: b4be5d40c4 (このIDを非表示/違反報告)
恋人未満(空中浮遊)(プロフ) - 雪奈さん» ありがとう!!改名の移行期間なの←土下座!?お、面を上げい← (2017年2月11日 19時) (レス) id: 22b4f5ce74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空中浮遊、宮瀬幸雲 x他1人 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2017年2月10日 22時

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