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ベッドの端に座って寝顔見てたら色々思い出す。
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Aは大学の頃から顔見知りで、
ちょくちょく廊下とかですれ違ってたりしてた
ある日某ファミレスに行ったらAがバイトしてて
向こうも俺のこと知ってるかのように、
あっ...って顔して見てたの覚えてる
それから俺は無事教師の免許を取得して、
数学の高校教師になった
その高校にたまたま次の年、
こいつが研修生として来てて。
俺も新人だったもんだから、
お互いに上の先生から指導してもらったり、
授業実際にやったり学んだり。
そっからだったと思う、俺らの距離が近くなったのは。
何年か経った今、
こうしてたまたま同じ高校に、
俺は数学の教師、Aは理科の教師として、
ここに勤務している。
多分もう、あのときから俺はAを・・・ーーー
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「...てか手離せよっ!」
俺の人差し指を握ったまま目がとろん、って
もう多分半分寝てる。
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「...玉が初恋の目してたのはほんとなんだからな」
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嘘じゃねーんだよ、ほんと。
なんかさ、藤ヶ谷くんとかいうやつもそうだけど、
Aとジャれてるの見てたらイラッとくる
わかってんだ、俺のことが好きじゃないってのは。
教師同士が結婚しましたって話よく聞くけど、
実際俺が務めてきた学校の中では、
まだ1組しか聞いたことがない。
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どうせ俺なんか男として見てないんだろ?
アルコールが入ってるとどうしても深く考えてしまう
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『せんぱいの彼女さんは綺麗なひとー?
かわいいひとー?』
もう寝てんじゃねーの、って思うくらい
意識がなさそうな声で話してくる。
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「かわいーよ、俺の好きな人は」
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好きな人、としかまだ言えない。
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...だめだ、あと少しでもここにいると、
理性がぶっ飛んでしまう。
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「たまにタメ使うの、嫌いじゃないよ」
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そう言って、静かに寝室のドア閉めて
Aの部屋を出てった。
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作者名:yuzu | 作成日時:2017年6月10日 0時