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「さくちゃーん」









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部活が終わった玉森くんが
エナメルバッグ下げて手をひょろひょろ振って
私のもとへ来た。









.









『もう帰る時間じゃない。

早く帰らなきゃお母さん心配するよ?』









「お母さん心配って笑。

もう小学生じゃないよ俺笑」









「ねー、今日もさ、ミツにあーだこーだ言われて。

俺よりチビなくせに腹立つわ」









って言ってクスッと笑った玉森くん。


見かけによらず時々すごいことをズバッと挟んでくるから
ちょっとびっくりするときがある








ちなみに先輩はサッカー部の顧問でもある









.









『ミツじゃなくて北山先生でしょ!

それだけ頼りにされてるってことだよ』









「だったら許すけどね。

もうおとなしく帰りまーす。

さくちゃん今日もちゃんと早く寝るんだよ」









『もー!わかってるって!笑』









ふははっ、ばいばーいって自転車に乗って帰ってった。









.









.









職員室に戻ってきてから色々してると
気がついたらもう20:30を回ってた。









先生方は次々と帰られて、取り残された私。









.









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.









ー ガラガラ









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「また一人で残ってんじゃん」









.









『先輩っ...!まだ残ってたんですか?』









「校庭の端で1人ずっとボール触ってた。

気づいたらこんな時間になってたわ笑」









『もう帰られるんですか?』









「当番だからお前帰るまで帰れねーんだよ」









『あ、当番...!』









「ほら、口より手を動かせ」









って言ってコーヒー飲もーって給湯室に入ってった









.









.









.









「はいA、

優男な北山先輩が入れてあげましたよ」









『わっ、ありがとうございま、、、









ってこれブラックじゃないですか!!!』









「え?お前ブラック無理だったっけ?

意外とお子ちゃまなんだな」









『お子ちゃまって...!!!』









私の隣のデスクにもたれながら
偉そうにコーヒーを飲む先輩。









むっかつく・・!






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作者名:yuzu | 作成日時:2017年6月10日 0時

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