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14 玉森くんside ページ15

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「さくちゃんそこ頭文字間違えてるよ」








『えっ!?あ!ほんとだっ。

市原くんありがとう!みんなごめんね』







「えぇ〜赤で書いちゃったじゃーん。

彼氏のこと考えてたの?」






『はぁ!?そんなわけないでしょ!!

つっこむ前に彼氏さんなんていないですー。

それより玉森くん!ぼーっとしないの!』









板書をしながら俺に顔だけこっち向いて
そう言ってくる先生。









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もうさ、初めての授業からだったんだよね。






一目惚れなんてしたことない俺が、

一瞬で彼女に夢中になった。









それも6歳も年上の女性を。





ううん、高校教師を。









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『玉森くん!携帯いじらないの!

ちゃんと掃除しなきゃだめでしょ?』









「お、さくちゃんじゃん。

俺を見張りに来たの?」








『んー、まぁそうね。そうだよ』








「うわーこわ」









.









ちょっと、




いや、



だいぶ抜けてるんだけど、

ちゃんとするときはちゃんとしてくれて、

授業も真面目にするときはほんとに真面目にして。



そしてなおかつ、わかりやすくて。









抜けててもどこかでしっかりしてて支えられてるから

すごく魅力的に見えて。









.









『ちょっと!怖いってひどくない!?

ちゃんとしてなきゃ北山先生に報告するからね』









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でもさくちゃんはすぐにミツの話をする。






俺の担任、部活の顧問っていう
ことだからかもしれないけどさー、









あんまいい気分しないんだよねー。









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俺だって今年18歳。受験生だよ。








あとちょっとしたらもう大学生活が待ってる。






高校生だからって、
先生に恋しちゃいけないって校則はないし、









禁断だなんて言うけど、それは現代の人が
勝手にそう思ってるだけなんじゃないかと、
そのことに関しては自分で丸く収めてるつもり。









だから俺は、一生懸命がんばるよ。





決めたことはやり通したい。





いつも途中でぽーいって諦めちゃうから。





でもさくちゃんのことならなんでもできそうな
気がするよ。









.









ミツ、見とけよ。






.

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作者名:yuzu | 作成日時:2017年6月10日 0時

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