第十三話:作戦開始 ページ14
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《──これより、全校集会を始めます。講堂に集まった生徒は速やかに席に着いて下さい。繰り返します──……》
生徒会選挙改革案及び新校則起草から数週間が経った今日、Aはこの全校集会で新校則を発表する。
舞台袖で待機するAは何年振りかの緊張をしていた。
何度も壇上に立って演説をしてきたが、こんな大胆な試みは何気に初めてである。
こんな緊張するなんて、小学生の頃のスピーチコンテスト以来だ……江見もひとらんも居ない。慣れているはずの一人がこんなに心細いとは。
だが、弱気になってる暇はない。
これは私の破滅エンド回避のための第一歩だ。───失敗は、赦されん。
《次に生徒会長からのお話です。椿木A生徒会長、お願いします》
『───はい』
さぁ、作戦開始だ。
──────…
ライトに照らされた演台に一人の女生徒が現れる。
きっちりと着こなされた制服に、胸元に収まる青いリボンは彼女が二年生であることを示していた。
マイクの電源が入れられる。
桐ノ院学園生徒会会長の椿木Aは、一つ息をして静かに語り出した。
『───諸君、君達は自由が好きか。
何者にも縛られぬ自由が、
青春を謳歌する自由が、
"
私は今まで、ルールが全てだと思っていた。
ルールさえあれば、私達は守られる。────そう信じて。
だが、実際はどうだ。
桐ノ院学園の校則は、生徒の為を思って作られているか？
私達は校則に守られているか？
そこに自由はあるか？
答えはNo.だ。
桐ノ院学園の校則は、品格と伝統という名の"学園の体裁"を守るためだけにある。
諸君、桐ノ院学園全校生徒諸君、変えたいと思わないか？
こんな時代錯誤でクソッタレな"
根底から価値観をぶっ壊してやりたいと！
───私は、壊したい。
縛られるだけなど詰まらぬ。
我々高校生は自由と青春を謳歌する権利がある。
よってここに宣言する！
今まで君達を縛ってきた校則は私が壊してくれる！
桐ノ院学園生徒会会長である私の全権力を行使して、諸君の自由を認めよう！』
Aは右手を天高く掲げ、声高らかにそう宣言した。
刹那、歓声が上がる。
今此処に、"全校生徒の自由を認めた新校則"に則って、桐ノ院学園の生徒は自由の身となったのだ。
『賢い諸君なら、校則など必要無いだろう？』
演台の女王は美しく嗤った。
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鶴木(プロフ) - しおりんさん» ありがとうございます！ (2020年9月13日 13時) (
レス) id: 9ab679ed16 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん(プロフ) - あ″ぁ好き！シナリオ面白いです(*´∇｀*)本当に！いい展開！ (2020年9月12日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
鶴木(プロフ) - Tさんさん» ひゃー！ありがとうございます！！女王様主人公大好きなので動かすのが楽しいです……更新頑張ります！！ (2020年8月9日 18時) (レス) id: 9ab679ed16 (このIDを非表示/違反報告)
Tさん(プロフ) - 主人公の性格と世界線が凄い好きです…！ もう、好きです！(2回目)無理しない程に頑張って下さい！応援しております〜、 (2020年8月9日 14時) (レス) id: 0fb9fed1ca (このIDを非表示/違反報告)
鶴木(プロフ) - #よにん。＠変人系カップル＆シトラ教教組さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年8月5日 16時) (レス) id: 9ab679ed16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶴木 | 作成日時：2020年7月20日 22時
