【鬼滅の刃】彩フ刃二願ヒヲ

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全集中・常中を極めきって入れば簡単に倒せたかもしれない

でも、修行中の私は実践の経験があまりになく、極めきることが出来なかった

先生は、鬼殺隊になって戦っていけば感覚をつかめると言っていたし、使えなくても鬼は倒せる


だから今は、常中に頼らず戦うしかない

考え無しに突っ走っては負けるだけ



と、



私が考え込んでいる間に、何が起こったのか

炭治郎がものすごい形相で鬼に切りかかっている

炭治郎からは恐ろしいほどの怒りの色



『炭治郎！止まって！！！考え無しに動いちゃだめだよ！！！』


私の声は届かない



炭治郎の後ろにいた男の子はするりと逃げていった

仕方ないだろう、どうか生き残って欲しい




とにかく今は炭治郎だ、加勢しなくちゃ·····

見ると、投げ飛ばされ、意識が飛んでいる



私は刀で襲いかかる手を必死に払い除ける

しばらくして炭治郎の意識が戻った



「っA」

『炭治郎！私が援護するから首を切って！』

「わかった！！！」




炭治郎のあの怒りよう·····

大切な人を思う優しい色も見えた

きっと何かあったんだ

だから最後は炭治郎に·····



私が技を繰り出し手を斬る

間合いの隙が見えると





炭治郎が入り込み



「全集中・水の呼吸！」



高く飛び型を構えた




「壱ノ型 水面斬り！！！」






スパっと、鬼の首が切れた

五十人の、殺されてしまった子たちの敵を打った·····

でも、もうその子達の命は還らない

私はただ憎しみの目で鬼を見つめた



憎しみで溢れた私の心は、鬼の悲しい色に気づくわけもなく



炭治郎の慈しく哀しい瞳が

不思議で不思議でたまらなかった

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