『d!』【旧校舎の浮遊人】『学パロ・em』 (ページ19)

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そして、グルッペンさんの座っている椅子の周りを上機嫌でクルクルと回り出す。

『ハーブティー出来たで〜』

【ありがとうオスマン君】

『ええよ〜、ふふ。そうやって浮かんでるのを見ると天使みたいやなぁ…そのままお空に連れていかれなきゃええけど。』

【何か…私は口説かれているのかな？】

『そうだって言ったら本気にしてくれるん？』

あざとく小首を傾げたオスマンさんに、なぜか焦りを感じて、話題を変えようと二人の間に入ると後ろからAさんに抱きしめられた。抱き着いた本人は私の肩からひょこっと頭を出してオスマンさんをみやった

【生憎だけれど私には先約が居るから、褒め言葉は受け取っても、アプローチを受け取る気は無いんだ】

『やだぁ〜見せつけられためぅ』

『みｯ…！？オスマンさんからかわんといて下さい…！』

『満更じゃないく、せ、に』

にやにや、によによ。と言った感じで笑うオスマンさんをじとり、と見つめながらAの隣に座る

『氷室さんはその状態のままで問題なく座れるのか？』

【座れないよ、けど慣れた。最初の頃はそのまま横になってしまって起き上がれなくなったりもしたし…不便だったけれど】

少し空気椅子のような体制のAさんだったが、オスマンさんが淹れてくれたハーブティーを一口含んで一息着くとストン、と椅子に落ちた

『む、終わったのか？』

【うん、おちついた……オスマン君ありがとう】

『気にせんで？Aちゃんはもう親友やし、困ったらお互い様』

【君達は優しいね、本当にありがとう】

にこりと、笑ったAさんがぽす、と肩に頭を乗せた。

突然の事に死ぬ程ビビった。

ぎぎぎ、とAさんの方を見るとそのままグルッペンさん、オスマンさんと会話を続けていて、自分はこの体制のまま一ミリも動けずにいた。