『d!』【旧校舎の浮遊人】『学パロ・em』 (ページ14)

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『はえー…あいつ、そんなやつやったんか……天は二物を与えず。ってやつやな！』

彼女の事を本人に了承を得た上で話せば、ゾムさんは軽く驚いたあと、後はどうでもいいというふうに返事をした、元々小野町恋蜜にそれ程興味がなかったらしい、それより彼は隣にいる彼女に興味津々なようでじいっと眺めていた

【まぁ、神も完璧なものは作れないよ。結局何かが起こるものさ、人間を作った時点で何かと失敗してるんだから】

『Aサンの話はちょっと難しいなぁ……』

【おや、ゾム君簡単な話さ何処にも完璧な生物は存在しない、それだけの話だよ】

『ふーん。それよりまぁ、エミさんの彼女ええ人そうやし、困ってんなら俺も手伝ったるわ。連絡先交換しよや』

【ほんとう？ありがとう】

『彼女じゃないですよ！？Aさんも否定ぐらいしてください！』

【いいじゃないか、それに私はエーミール君が好きだよ】

『ひぇっ』

『ひゅ～～っ、見せつけるねぇ！』

『そんなんじゃないですってば……』

相変わらず周りはチラチラとこちらを見ていて、視線が痛かった…まさか彼女はいつもこうなのだろうか。まぁ、ゾムさんがガンを飛ばすのでその視線は直ぐにそれで行くのだが

『いつもこんな感じですか？』

【まぁ……こっちの校舎ではこんな感じ、虐められてる訳じゃないよ、あの子達とか仲良いし。ほら】

Aさんがこちらを見ている人々の内の女子生徒の集団に手を振る。すると向こうも、こう……全力で手を振り返してきた、ほらね？と前を向いた彼女を見たあともう一度彼女達を見るときゃあきゃあ、とまるでアイドルにファンサをしてもらったのかのような反応をしていた。

…………人気やなぁ……

一瞬自分が守らんでも周りが助けてくれそうだな、と思ったがそう出来ない……いや、させない何かがあったんだろう小野町恋蜜には

あとは単に学校の人気者から何か悪い噂を流されれば何かと不利になるに決まっているし

『てかAサン一年やったんか』

【そー、二人より年下だよ。こんなに可愛い～～後輩持てて嬉しいでしょ、せ～んぱいっ♡】

『Aサンは冗談が上手やな』

【は？】

『こらこら、Aさんは後輩じゃなくても可愛いんですから…』

【ゾム君、エーミール君のこと見習った方がいいよ】

『なんでや、彼女いた事ないエミさんの真似してみ？一生彼女出来へんわ』

『おい』