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Aside
空を飛び、私に見向きもしないで通り過ぎていく、他の悪魔たちを眺めながら、
徒歩で学校へ向かう。
私が知っている限り、大半の悪魔は飛んで通学をする。
だけれど、私はその"飛ぶ"役割を果たす、"羽根"を負傷してしまった。
昨日の修行で少し無理をしてしまい、ケルベリオンに羽根を傷付けられてしまったから。
酷く羽根が爛れており、飛ぶなんて、考えるだけで血の気が引く。
お兄様には話していないけれど、今日の放課後、病院へ行こうと思っている。
『…ふぅ、結構遠い。』
久し振りに歩いたりして疲れたので、一度足を止めた。
ハンカチで汗を拭いて、呼吸をする。
────少し、自分に体力がないことを思い知った。
徒歩通学もいいかもしれない。
この傷が治るまで、かなりの時間を要すると思うし、これからは徒歩通学だろうけど。
数分、十分程歩いて、バビルスが見えた。
大きく聳え立ち、妙な威圧を感じるモノだった。
初めて見たバビルスに、私はゴクリと息を飲む。
前を見ると、数名の生徒はもう入っているようで、私もそれに続き、足を進める。
「「おはようッッ!!みんな、おはようッッ!!」」
少し歩くと、大きく挨拶をする集団が目に入る。
バビルスの指定制服とは違うもので、特別な生徒だろうと予想。
挨拶をしているし、多分、生徒会だと思う。
手を揃えて、彼等の前で足を止める。
『おはよう御座います。』
「!!おはようッッ!!」
おぉ、返してくれた。少し嬉しい。
眼鏡を掛けて、髪は黒色と白色で二等分されている、特徴的な男性。
かなり印象深い。
私は彼等を横目で見て、門を潜り抜けた。
そこで、足を止める。
講堂、どっちだ。
周りを見てみると、さっきまで居た悪魔達は視界には居らず、静まり返っている。
キョロキョロと首を回して、辺りを見る。
どうやら、標識等はないらしい。
どうしようかと困惑し、考えていると、肩を叩かれた。
『!!!』
「君、新入生だろ?もしかして、道が分からないのか。」
なんと、さっきの彼だった。
少し警戒を解くが、彼から一歩下がる。
「…大丈夫か?調子でも悪いんじゃないのか。」
何を言っても反応しない私に違和感を覚えたのか、
はたまたイライラしだしたのかは知らないけれど、彼は顔を顰めて、私へ腕を伸ばす。
そして、私はその腕を────…
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ベル - とても面白いです!カルエゴ先生の妹キャラ好きなので嬉しいです!!オチとかは無くカルエゴ先生と仲良くみたいな、、(語彙力無、、)そんな感じが自分はいいと思います。! (2023年1月6日 18時) (レス) @page27 id: 6b74fe665f (このIDを非表示/違反報告)
TENSI(プロフ) - →もやしさん。ご観覧、有難う御座います!更新が不定期で申し訳ないです…これからも私のペースで頑張っていきますので、よろしくお願い致します!もう冬ですし、寒いので体調にはお気を付けて下さいね。 (2022年12月25日 1時) (レス) id: 7e7c0fa434 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - TENSIさん» 分かりました。これからも更新、頑張ってください。そして、こちらこそ宜しくお願いします。良ければ私が書いた作品読んでみてください。 (2022年12月15日 22時) (レス) id: 3155b38ccb (このIDを非表示/違反報告)
もやし - 続き待ってます!! (2022年12月15日 19時) (レス) @page24 id: 2aa5ee0a9a (このIDを非表示/違反報告)
TENSI(プロフ) - →遊星さん、ご観覧、ありがとうございます!アスモデウスですね!これからのストーリーの参考にさせていただきます。これからも、よろしくお願いします。 (2022年12月7日 14時) (レス) id: 7e7c0fa434 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:TENSI | 作成日時:2022年11月7日 23時