6話 ページ7
頭を撫でるエルマの可愛らしい顔を見ると、それに従わずにはいられなかった
手を振って見送れば部屋に一人になってしまった
柔らかい布団に背を預けると、息を吐く間も無く部屋に誰か入ってきた
首まである薄緑色のウェーブのかかった短髪と、マゼンタに近い紫色の瞳を持った可愛らしい女の子が入ってきた
?「あっ、起きたか?」
『お、おはようございます……』
?「こんにちは、えっと……あたしはコレイ、見習いレンジャーなんだ。
今日師匠と見回りをしたとき、気を失ったお前たちを見つけてここに
連れてきた」
『助けてくれてありがとうございます』
コレイ「いやいや、あたしは何もしてないよ。ところで、具合は大丈夫か?
どこか痛いところとかないか?」
『うーん……足が痛いくらいで、他は特に。大丈夫です』
笑顔で答えれば、コレイさんはホッと一息ついた
その手にある籠には近くの森で取ってきたのであろう木の実がたくさん転がっている
コレイさんはこの村についていろいろ教えてくれた
ティナリさんはスメールシティにある教令院?という場所の卒業生だそうで、その他には彼は神秘的な種族らしく、そのほとんどは人間嫌いでみんな学者になるそうだけど、ティナリさんはこの村で人々を助けるレンジャー長をしているらしい
コレイ「じゃああたしはそろそろ行くよ。安静にして、早く元気になれよ」
『ありがとうございます。それでは』
また手を振って送り出すけれど、そろそろ体を動かしたくなってきた
右足がダメならば、壁伝いで左足で歩けばいいのでは?と思ったら私は早速実行に移した
ベッドに足をかけ、できるだけ左側の壁によって、ゆっくり一歩ずつ歩みを進めていく
『よいしょ……よいしょ……』
あと少しでやっと扉だと思い、扉へ思い切り手を伸ばせばそれが勢いよく捲られ、エルマが帰ってきた
そして壁際で歩いている私を見つけると、すぐに起こったように頬を膨らませてベッドまで一気に戻された
あぁ……私の努力が……
『なんで戻すんですか。今歩けてたでしょ?』
エルマ「ティナリにダメって言われてたでしょ」
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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2023年12月1日 18時