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5話 ページ6

『な……え……?』

エルマ「ヒルマ!?」



















お姉ちゃんが駆け寄り肩に手を添える

どうして力が入らないんだろう

何かを飲まされた……?それとも、思っていたよりも長い間眠っていたのかな……

そんなことを考えていると目の前の草のような扉が開いて

するとその奥からピンと立った耳を持つ、黒髪の少年が入ってきた



















?「起きた?でもまだ動かないで、足の怪我がだいぶ酷いからね」

エルマ「あの、あなたは?私たちを助けてくれたの?」

?「まあ、そうとも言えるかな。見回りしている時に傷だらけの君たちを
  見つけてね。ここまで運んできたんだ」



















そう、いうことだったんですね……



















?「あ、自己紹介がまだだったね、僕はティナリ。この「ガンダルヴァ村」の
  レンジャー長をしてる」

エルマ「私はエルマ、こっちは妹のヒルマよ!」



















お姉ちゃんは愛想の良い笑顔をティナリさんに向ける

お姉ちゃんの明るく無邪気な笑顔を見ると、ティナリさんも優しい笑みを浮かべた



















ティナリ「さあ、早くベッドに戻って。薬を飲んでもらわないと」

『私ですか……?』

ティナリ「そうだよ。君はきっとエルマを庇ったんだろう……骨は折れてないけど、
  打撲が酷い。特に右足がね」

『はぁい……』



















薄らと目に涙を溜めながらお姉ちゃんに支えてもらってベッドに戻る

するとティナリさんは塗り薬を取り出して、私に足を出すように言ったので布団から右足を出すと、膝下から足首まで全体に行き渡るように赤黒い痣があった

見ているだけで少し吐き気を覚えるようだった



















ティナリ「今は痛み止めで何とかなってるけど、しばらくは安静にしてて。
  痛み止めが切れた瞬間、凄まじい痛みが襲うだろうからね」

『わかりました……ありがとうございます、ティナリさん』

ティナリ「エルマはどうする?エルマも少し怪我をしてるけど、かすり傷程度だから、
  別に村の中を動き回ってもらっても構わないよ」

エルマ「うん、わかった!それじゃあ、剣の素振りをしてから
  ヒルマのお見舞いにくるからね。ちゃんといい子にしてるんだよ?」

『大丈夫ですよ、ちゃんと安静にしてますので』

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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2023年12月1日 18時

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