【HQ】鈍感少女番外編3 (ページ35)

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勉強を教える 4 ページ35

影山はふと、日向を見る。

すると、日向も影山を見ていた。

「なんだよ」

「お前、一緒にいると疲れるって言われてるぞ」

「どう考えてもお前のことだろうが」

お互い睨み合う。

どうやら、自分がそこに含まれているとは思っていないらしい。

電話口からまた、何も聞こえなくなった。

なんと言っていいのか、反応に困っているのだろう。

「烏野は、テスト2週間前になると部活が休みになるんだ。だから、休日でも大丈夫だ」

『あ、良かった。こっちまだ部活があるから、帰ってくると、いつの間にか寝ちゃうんだよね』

えへへ、と困ったように笑う声が、影山と日向の耳に届く。

日向の一緒にいると疲れる云々は、間違っていたようだ。

確かに、部活後は日向と影山も、電池が切れたように寝てしまうことがあるため、これには2人もウンウンと頷いていた。

それは、選手だろうがマネージャーだろうが関係ないようだ。

『それで、場所はどうしようか？』

すぐに切り替えて、Aは尋ねる。

今度は、影山と日向が唸る番だった。

全員同じ学校だったら、まだ図書室など学校の教室を借りて勉強が出来ただろう。

しかし、基本他校の生徒は他校に入れないし、かと言って他に静かに勉強できる場所はそう多くない。

「と、図書館とか……？」

『2人とも静かに出来なさそう……』

ごもっともな言葉に、2人とも、うっと言葉に詰まった。