【HQ】鈍感少女番外編3 (ページ29)

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岩泉バースデー 8 ページ29

ハジメの誕生日当日。

今回も部室でお祝いをすることになったため、私は今部室で徹がハジメを連れてくるまで待機している。

ただ、普段と違うところが1つ。

私は、暗いところに1人で待機しているのだ。

部室でそんなところといえば、1つしかない。

ハジメのロッカーの中である。

もちろん、その案を考えたのも徹。

びっくり箱を作るにしても、材料を買う時間も作っている時間もないからと、部室にあるもので賄うことになった。

そうなると、当然びっくり箱になりそうな箱すらないわけで……。

そこで徹が考えたのが、ロッカーをびっくり箱代わりにしてしまおうという、無茶振りもいいところな作戦だった。

そもそも、いくら共同で使っているロッカーとはいえ、それぞれ鍵をかけているんだから、暗証番号が分からない限り開けられない。

そう言って却下しようとしたら、なんと徹がハジメのロッカーの暗証番号を知っていると言う。

まあ、それもそうか。

毎日一緒に着替えているんだもんね。

チラッと横を見れば、暗証番号なんてすぐに分かるし。

全部で8桁になるというその番号を教えてもらうと、下4桁を見てあることに気づいた。

0501って……私の誕生日じゃん。

なんで私の誕生日を暗証番号なんかにしてるんだろう？

そう考えてすぐに、1つの結論にたどり着いた。

そういえば、ハジメはデジタル系は苦手だから、暗証番号は覚えやすい数字じゃないと忘れるんだった。