岩泉バースデー 5 ページ26
「若葉が岩泉さんのこと、大切にしているのは分かるけど、そこまで大袈裟に悩む?」
ペットボトルをクルクル回しながら尋ねる国見。
私のハジメへの想いをなんだと思ってるんだ。
これでも10年以上一緒にいた幼馴染なんですけど。
そういう意味も込めて睨むと、国見の顔が「めんどくさい」と言い始めた。
本当に顔で表現するの上手いよね、国見って。
「逆に聞くけど、去年とか何あげてたの?」
しばしの沈黙のあとにそう聞かれ、そう言えばと思い出す。
でも、去年まではあまりプレゼントはあげられなかった。
金田一と国見なら、どちらかと相談して決められるから、否が応でもあげることになるんだけど、ハジメに渡す時は大抵1人。
徹と相談出来たら良かったんだけど、徹はもう高校生だったから、会う機会がそもそもなかった。
だから、満足にプレゼントなんてあげてないのだ。
それを国見に伝えると、国見もそのことを思い出したらしい。
まあ、当時散々愚痴ってたからね、私。
めっちゃ、ハジメにプレゼント渡したい〜ってゴネてた。
「じゃあさ、もう及川さんと2人で決めればいいじゃん」
「2人で?」
意外な回答に、私は首を傾げた。
「そう。1人ずつアイデアを出すんじゃなくて、2人で一緒に決めればいいじゃん。その方が早そう」
た、確かに……。
国見の言うことは最もだった。
なんなら、お互い苦手なところをカバーしてるしね。
私は、国見に二つ返事で頷いた。
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sala-ri✰︎ - 面白かったです!!!!更新頑張ってください!!!楽しみにしてます(*^^*) (2022年6月20日 17時) (レス) @page3 id: 94069447b5 (このIDを非表示/違反報告)
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