【HQ】鈍感少女番外編3 (ページ24)

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岩泉バースデー 3 ページ24

「却下」

「なんで！」

徹の案を一通り読んだあと、私が出した結論はそれだった。

迷った挙句、私は花巻さんと松川さんに協力することにした。

ハジメを除いて徹を止められるのって、多分私だけな気がする。

花巻さんと松川さんも止められなくはないけど、悪ノリするところあるし。

とはいえ、私も人の誕生日にしていいこととしちゃダメなことを自信もって言えるかと言えばNOだった。

だから、花巻さんと松川さんも一緒に考えて欲しいとお願いしたのだ。

多分、私と徹の2人だけでも、おそらく失敗すると思ったから。

でも、流石に今徹の案を見た時に、その心配は全部吹き飛んだ。

顔面パイ投げとか、目隠しして連れてくるとか、やっていることが子どもすぎる。

顔面にパイなんて投げたら服が汚れるから、絶対にハジメは怒るだろうし、目隠しして部室までの階段を上がっていくのも無理がある。

ちょっと考えれば分かることなのに、なぜハジメに何かするってなるとこんな小学生じみた案しか出てこないのだろう？

青城の正セッターで、司令塔だというのに。

バレーの時は1番冷静に素早く相手の攻撃を対処していくんだけどな……。

これ、私がいなくても、花巻さんと松川さんだけで出来たんじゃ……？

そう思ってしまうくらい、徹の案はあまりにも酷かった。

「とにかく、誰かが嫌な気持ちになるような案はダメだからね！」

小学生向けの注意を、年上の幼馴染に言う日が来るとは思わなかった。