【HQ】鈍感少女番外編3 (ページ3)

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王様ゲーム 7 ページ3

そんなことを迂闊に言えるはずもなく、俺は結局この場に残ることにした。

めんどくさいけど、仕方ない。

あの2人に絡まれることの方がめんどうだし。

ここは、珍しく大人しい及川さんに助け舟を……と思ってすぐにやめた。

そもそも、言い出しっぺは及川さんじゃん。

絶対に許してくれるわけがない。

俺は全てを諦めて、携帯を開いた。

他の学校の中にも、ゲームしているやついるし、ちゃんとやっていれば別にいいでしょ。

アプリを開いて、ゲームを始める。

棒はちゃんと回ってきたら取っているし、チラッと見て番号は確認しているから問題なし。

「お！俺だな！」

そう言ったのは、音駒の主将だった。

さっきからなんでこう、テンション高めの人が王様になるんだろう？

もっと静かな人が王様になった方が、あまりめんどくさい命令にならなくて済むっていうのに。

「じゃあ1番の人、逆立ちして九九の7の段言って」

ほら、めんどくさいやつが来た。

なんだよ、逆立ちで九九って。

いや、まだ簡単な方かもしれないけど、逆立ちして頭に血が昇りながら絶対やりたくない。

幸い、俺は1番じゃなかったから、1番の人に心の中で同情しながら携帯に目線を戻した。

次の瞬間、怯えたような声が聞こえた。

「お、俺です……」

その声は……日向か。

これはご愁傷さま。

日向、見たまんま勉強出来なさそうだもんな。