【HQ】鈍感少女番外編3 (ページ20)

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トスを教えてもらう 4 ページ20

「こう？」

「違う、こうだ」

部活の休憩中、私は絶賛ネットの前でジャンプしていた。

あれから一度は影山に断られたものの、私はとにかく粘って影山に頼んだ。

意外だったのが、トス舐めんなってキレたにも関わらず、どんなにしつこく頼んでも影山がそれ以外にキレなかったこと。

怒鳴っている時の影山は、そこまでキレているわけではないことを私は知っている。

影山って意外と怒る時は静かなんだよね。

まあ、だから余計に怖いんだけどさ。

そんで、何度か怒鳴り合いをした結果、影山が折れてくれて無事トスを教えて貰えることになった。

小さい頃、徹とハジメがやっているのを見ていたから、オーバーハンドパスとアンダーハンドパスは、なんとなく見よう見まねで出来る。

だから、最初影山の前で、ポーンポーンてオーバーハンドパスを1人でしていたら、めちゃくちゃ影山に驚かれた。

俺が教えなくてもいいんじゃないか、とまで言うから慌てて事情を説明したけど。

でも、基礎は出来ていると認められたため、影山も一気に教える気になってくれたようだ。

今は、ネット付近でジャンプしながらオーバーハンドパスをしている。

正直、このやり方が合っているのかは微妙だけど。

でも、影山がお手本になって一緒に跳んでくれるから、分かりにくいってことはなかった。

時々、咳が出ちゃってストップを食らうこともあったけど、基本的には休憩時間は毎日影山に教えて貰っていた。