【HQ】鈍感少女番外編1 (ページ42)

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渡バースデー 5 ページ42

体育館でみんなが準備運動を始める。

私はその間に、急いでドリンクとタオルの用意をした。

なぜって、今日の練習はいつもとメニューが少し違うから。

そんでもって、そのメニューを私が考えたからだった。

名付けて、渡さんのバースデー特別メニュー。

誕生日会で何もしないっていうのは、少しもったいない。

ゲームが出来ないなら、バレーをゲームにしちゃえばいいんだ。

そう思って、バレーの練習を活かしたゲーム作りを考えたのだ。

「あ、今日はね、いつもとメニュー変えるんだって」

「変える？コーチの指示か？」

徹の言葉に、花巻さんが尋ねる。

ふっふっふっ……コーチではなく私です。

「Aちゃんがさ、誕生日会なのにゲームしないなんて面白くない！って言い出してさ……」

「ゲームしてる暇あったら練習したほうがいいべ」

「んもう、岩ちゃん分かってない！だから、Aちゃんが言いたいのは、バレーの練習の中でゲームっぽいことしようってことだよ」

徹が私の言いたいことを全部言ってくれた。

本当にそういうことです。

昨日の夜、遅くまでノートにルールを書いてきたんだから。

その努力を無駄にさせないで欲しい。

ドリンクを運び終わり、ポールのすぐ脇においてあったノートを手に取った。

さあ、さっそく始めよう！