【HQ】鈍感少女 Answer 4

1254. 御央花の1番の望み ページ25

美「前にも言ったと思うけど、私は皆さんに興味はありません。でも、善悪の違いくらいは分かる。それでも私が今まで協力していたのは、神悠の優木さんに対する気持ちが強かったからなの」


美輝の理由に、私は息苦しくなった。

私は、なんとかしておねえちゃんの役に立ちたかった。

私たちは、嫌なことがあった時はお互い支え合って生きてきたから。

だから、お互いの苦しみも分かち合いたかった。

おねえちゃんは過去に、私が絶望に打ちひしがれている時に助けてもらった。

今度は私の番だって、美輝には全部話していたんだ。


美「私も優木さんに呼ばれた時は、詳しい事情は知らなかった。あの時はただ、利害の一致で組んでいたから。でも、神悠と出会って、何があったのか知った時は、快く引き受けた。神悠の1番の望みが、優木さんの幸せだったんだもの」


そう……私はただ、それだけのために嫌がらせをした。

たとえおねえちゃんが、歪んだ幸せを求めていても、おねえちゃんが幸せなら私はそれで良かった。

役に立ちたかった。

恩返しがしたかった。

そのために、自分の出来ることを精一杯したかっただけ。


美「傍から見たら、すごく歪に見えるかもしれないけど、私は神悠を止めようとは思わなかった。SNSを見ていれば、神悠の言いたいことは分かるから」


ああ、そっか……。

SNSは、人の表と裏、両方見ることが出来るツール。

それを日々目の当たりにしているなら、余計に理解が深まることに、私も今気づいたのだ。

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