【HQ】鈍感少女 Answer 4

1244. 性に合っているやり方 ページ15

私がバレー部にいたのは、若葉さんを追い払うためだったっていうのに、なに呑気に人の良さを見つけてるの？

しかも、全ての事実を知ったあとだっていうのに。

自分が何をされたのか、本当に自覚があるの？


神「……能天気ね」


どこまで人をポジティブに見られるのかな、この子は？

そんなに言うなら教えてあげようじゃないの。

私がどうして、そんなことを言ったのか。


神「私がそう言ったのはね、貴女が誰かに必要とされたいと思っていたからなの。それを逆手にとった。親に見捨てられた人は、『いらない』って言葉に敏感でしょ？」

桃「神悠！」

矢「御央花！」


おねえちゃんと矢巾の怒気を含んだ声が聞こえる。

なんで怒るの？これが私の本性なのに。

こういうことも、私は全然平気で言える。

それを否定するってことは、私の本性は受け入れて貰えないことになるけど？

やっぱり、私はこっちの方が性にあってる。

人と繋がるよりも、人との繋がりを壊す方が向いている。

多分これは、簡単に違う方向に変えられるものじゃないのよ。


貴「……そうかも、しれません」


若葉さんは、震える声で認めた。

そうでしょうね、貴女の考えていることは分かりやすいもの。


貴「私は誰かに必要とされたかった。だから、御央花さんにいらないって言われた時、すごく傷つきました。他にも、今までの嫌がらせが御央花さんの指示だと知って、悲しくなりました」


へえ、私がやったって知ってたんだ。

まあ、おねえちゃんがそっちについたなら、バラしていてもおかしくはないけど。


貴「でも……それと同時に凄いと思いました」


……は？

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