【HQ】鈍感少女 Answer 2

1156. 嫌われる覚悟 ページ23

及「違ってって……」

岩「Aも同じだ。1人だった」


徹が確認を取るようにハジメと私の顔を見て、それにハジメが答えた。

私は、何も言っていない。

言えなかった。

あの時、2人に言っていなかったことがあるなんて。

動揺する2人に、優木さんは今度こそニヤリと笑った……私の顔を見て。

……どうしよう。

私、徹とハジメに裏切られたと思っていたけど、人のこと言えないかもしれない。

私だって数年もの間、徹とハジメに隠し事をしてたんだから。


桃「って言ってるけど、若葉ちゃん？おかしいね、私がアイツから聞いた話と違うんだけど？」


冷や汗が出そう。

なんて言えばいいんだろう？

言ったところで、徹もハジメも瑜伽さんも受け入れてくれるかな？

なんでそんな大切なことを黙ってたのかって言われないかな？

特に、徹とハジメは……あそこから私を助けてくれたのに。

私がしたように、離れていっちゃうかな？

……いや、だって私もしたじゃん。

徹の留学を2人が私に黙っていて、それを知って私は2人を避けた。

2人のことを信じなかった。

だから、これはその報いだ。

2人にしたことと同じことをされる覚悟を。

避けられたり、嫌われたりする覚悟を私は持たなくちゃならないんだ。

大丈夫……1度は死だって覚悟出来た。

もう、怖いものはない。

捨て身でも構わない。

でもこれは、これだけは私が言わなきゃならない。

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