1146. 恨んでいたか ページ13
このままじゃずっとお互い黙ったままだ。
何か言わなきゃいけない。
何か……何を言えばいいんだろう?
いきなり謝っても、この人はきっとそれで満足するような人じゃない。
かといって、私の過去を急に話しても響くわけがない。
どうしよう……瑜伽さんを説得するのだって、行き当たりばったりだっただけなのに……。
桃「……痛恨時にされた?」
乾いた笑い声が聞こえた。
されたよ、もちろん。
いっぱいいっぱい傷つけられた。
それも、私と関係ない人ばっかりに……。
でも、それなのにどうして、優木さんは勝気な笑みを見せないんだろう?
私がどれだけ傷ついたのか、優木さんは分かっているはずなのに。
まだスッキリはしてないってことなのかな?
桃「私のこと、恨んだ?」
意外な質問が飛び出した。
優木さんのことを恨んだか、って……。
恨んでいるのかな、私は……?
薄々優木さんが仕組んだことだと気づいてはいたけど、恨むよりも疑問の方が大きかった。
なんで優木さんは、私にそんなことをするんだろう?って。
4月に初めて会って、それから優木さんが退部するまで1ヶ月もなかったってのに。
そんな短い期間で、半年以上にも及ぶ嫌がらせをするのかなって疑問に思っていた。
その後優木さんの過去を知って、嫌がらせをした理由もなんとなく分かって……。
恨んだことなんてなかったような気がする。
私はゆっくりと首を横に振った。
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RIO - 一昨年から読ませてもらってるんですけど、コメントするのが今になってしまいました…(多分)。というか、今までの話もそうなんですけどホンマに毎回ハラハラしながら読ませてもらってます!更新頑張ってください! (2021年11月4日 1時) (レス) id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
ありりん(プロフ) - 鈍感少女シリーズ大好きです😊💕完結までどうなるのかドキドキで楽しみにしています😆✨これからも頑張ってください! (2021年9月27日 19時) (レス) @page13 id: 3650cccc93 (このIDを非表示/違反報告)
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