418. 雰囲気ぶち壊し ページ18
縁下side
怖いお面を被った演劇部員に挟み撃ち状態にされているEチームとFチーム。
怖いし逃げ場がないし、正直道から逸れてもいいからこの状況から脱したい気分だ。
黒「挟まれたけど、どーする？」
岩「やっぱ、強行突破だろ」
及「岩ちゃん、中身は人間だからやめてね」
右腕の半袖をまくる岩泉さんを、及川さんが冷静に止めた。
岩泉さん……まさか殴る気だったのか？
国「別にこんなの怖くないでしょ。中身人間だし。呪われるわけでもないんですから」
矢巾に掴まれたまま、国見が水を差すようなことを言う。
まあ、言ってることは正論なんだけどな。
夜「黒尾、変顔でもして笑わせろよ」
黒「何雰囲気ぶち壊そうとしてんの、やっくん!?」
夜「う、うるせえ！怖いもんは怖いんだよ！」
こっちはこっちで何やら言い合ってるし。
3年がグダグダやってるおかげで、1、2年は意外と冷静だ。
まあ、西谷は完全にビビってるっぽいけどな。
マネージャーがいたら動きそうなやつらはチラホラいるけど、生憎ここにいるのは全員男だ。
囮に率先してなってくれそうな奴もいなさそうだしな。
完全に俺らは対処法を失ったと思ったその時だった。
黒「ねえ、及川クン。俺らの後ろってさ、Gチームだよな？そこにさ、君らのマネージャーいるよね？」
黒尾さんの言葉に、及川さんがピクっと反応した。
黒「このままここで対峙してたら、後ろから来ちまうぞ。カッコイイとこ見せなくていいのか？」
及「それ、君にも当てはまるんだけどね……」
2人でお互いの様子を探るように見ている。
結局何もしないのかよ、何やってんだこの人たち？
すると、岩泉さんが演劇部員の方へと歩み寄ると、無理やりお面を剥ぎ取った。
夜「え……？」
及「岩ちゃん……？」
そのお面を振りかぶったかと思った次の瞬間、
岩「男がこんなとこで止まってられるか、ボゲエエエエエエエ！！」
思いっきり茂みに向かって投げた。
岩泉さん……強え……。
これには青城のやつらも驚いたみたいで、国見までもが口をあんぐり開けている。
岩「おい、さっさと行くぞ！」
黒「イエッサー！」
マジな顔をしてる岩泉さんの隣で、黒尾さんが悪ノリを始める。
しかし、そこに誰も突っ込む余裕はなく、開けた道を無我夢中で走った。
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すいま - さすが。おつよい。 (2020年11月26日 3時) (
レス) id: cbeac085fa (このIDを非表示/違反報告)
なな - 私くれはさんの小説大好きだよ！！！だからこれからも頑張って！！ (2020年10月18日 21時) (レス) id: 260f58deaf (このIDを非表示/違反報告)
游 - 最近忙しくて、コメントできてなくてすみません…。もう１年たったんですね！！早かった…。今も昔も、変わらず大好きです。応援してます！ (2019年7月31日 20時) (レス) id: be253de246 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーや(プロフ) - 1年おめでとうございます!!これから鈍感少女シリーズ楽しみにしてます!更新頑張ってください!! (2019年7月20日 20時) (レス) id: 2f26a9a0e1 (このIDを非表示/違反報告)
うどん - 面白すぎて一気読みしました！荒らしにめげないその精神がすごいと思います！これからも頑張ってください！ (2019年6月30日 15時) (レス) id: d635d54193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれは*
| 作成日時：2019年6月14日 19時
