「愛」ってなんですか!?【轟焦凍】 (ページ23)

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117. 家族でもいいページ23

貴「轟君が愛してる人って言ったら、やっぱり家族？ああでも、お父さんは違うような気もするから、やっぱりお母さん？でもお母さんって今どこにいて……」

麗「Aちゃん、落ち着いて……」

緑谷のようにブツブツ言っているAを、麗日が宥める。

ここにいる皆は、Aが轟にキスをすれば戻ることは分かっているのだが、何も知らないAに無理強いをすることは出来ない。

Aは、家族愛と勘違いしているのだから。

八「皆さん、少しお待ちください」

紙に目を通していた八百万が、皆に見えるように紙を突き出した。

八「相手は恋人以外にも、家族でもいいと書いてありますわ」

八百万が指をさした文章に皆が注目すると、確かにそう書いてあった。

上「ええ～。それじゃあ、2人キス出来ねえじゃんか」

耳「まあ、無理矢理させるのも良くないし、Aがよく理解出来ないままキスするわけないしね」

ほら、と耳郎が指さした先には、轟の住所を相澤に尋ねるAがいた。

相「この時期、あまり長距離の外出は避けて欲しいんだが……このままでも轟の勉強が遅れるだけだ。仕方ない。俺が乗せていくから、準備しろ。轟の家にも、連絡入れとく」

貴「ありがとうございます！」

Aは目をキラキラさせながら、相澤に頭を下げた。

遊びに行くのではないと分かってはいても、仲良しの轟の家に行くのは少しワクワクしているのだ。

それと同時に、轟の家族にも会ってみたいという思いも少なからずあった。

エンデヴァーには、会いたいのか会いたくないのか複雑な気持ちだが。

Aは、相澤と30分後に待ち合わせして、小さくなった轟を連れて轟家に行くことになった。