127. 言葉では表せないもの ページ33
何も言えず、Aは黙ることしか出来なかった。
しかし、冷は別にそれを咎めたりはしなかった。
冷「難しいわよね。愛って、言葉では言い表せないものだから」
冷の言葉に、Aは首を傾げた。
貴「でも、辞書とかには載っていますよ？」
冷「それは、無理矢理言葉に置き換えたの。本当はね、愛ってたくさんあるんだよ」
そう言われ、Aは余計に分からなくなった。
愛は1つじゃない。
じゃあ、轟が元に戻るために必要な愛はどれなのか？
他の愛ではダメなのか？
眉間に皺を寄せ、難しい顔をしていると、冷は椅子から立ち上がり、轟を抱き上げた。
轟「お母さん！」
冷「焦凍……」
長年の再会のように抱き合う2人を見て、Aは少し羨ましく思った。
自分もそんなふうにしてもらえる家族がいたらな、と。
冷「焦凍、ちょっとここに座っててね」
轟「うん！」
冷は轟をベッドの上に下ろすと、今度はAに歩み寄ってきた。
そして、優しくAを包み込んだのだ。
わけがわからず、Aはされるがままになっていた。
冷「今、水無月さんは何か感じる？」
冷に聞かれ、Aは目を閉じてみた。
普通、他人に抱きしめられるのは抵抗があるのに、なぜかすんなりと受け入れられる。
今まであった心のわだかまりみたいなものが、すうっと消えていく感覚。
肩の荷がおりてスッキリするような、眠気を誘うような温かさ。
それがAにはとても不思議だった。
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漓娜(プロフ) - 好きだだァァァ！！！！！！ (2019年6月5日 20時) (
レス) id: 47b69fc756 (このIDを非表示/違反報告)
超能力者えのん＠紙#余韻(プロフ) - ひゃ、100話〜!!おめでとうございます！ (2019年5月19日 20時) (携帯から) (レス) id: 1390b0b4be (このIDを非表示/違反報告)
超能力者えのん＠紙#余韻(プロフ) - 続編も面白くて好きです笑頑張ってください！ (2019年5月19日 4時) (携帯から) (レス) id: 1390b0b4be (このIDを非表示/違反報告)
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